tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

日本料理 おばな(ホテルサンルート奈良 地下1階)

2015年03月23日 | グルメガイド
3月18日(水)、仲間と久々に「日本料理 おばな」(奈良市高畑町1110 ホテルサンルート奈良 地下1階)を訪ねた。メンバーは、もとロイヤルホテル営業支配人のYさん、もと奈良市観光協会事務局長のN先輩、翻訳家のFさんと私の4人。このメンバーなら料理もお酒も、楽しくいただけそうだ。

入ってすぐ右手にある個室をご用意いただいた。テーブルの上に「特別会席 御献立」が置いてあり、春らしい料理の数々が並んでいて、期待が高まる。お店の公式HPによると、

「おばな」は、和風の空間にモダンなテイストを取り入れた大人の雰囲気が漂う店内です。法事・慶事をはじめ、いろいろなご利用シーンに合わせゆったりくつろいだ上質の時間をお過ごしいただけます。伝統を重んじながらも現代風にアレンジされた新しい感覚で、調理・盛り付け・器それぞれにこだわりをもってお客様をお迎えいたします。


ビールは、銅のビアグラスに注がれていた

「食べログ」には、料理長・朝岡順之さんのこんなコメントが紹介されている。

「本物の日本料理を提供致します」。スタンダードを踏襲しつつ、例えばチーズやワインを取り入れたり、調理法をアレンジしたりと、伝統の京料理に新しい発想を加えた創作料理。琳派や若手作家の器を使い、料理の魅力を最大限に引き出します。


春を感じさせる先付(手前)と椀物(奥)。グラスには桃のお酒

確かにおばなの料理は若く新しい感覚を取り入れ、サプライズ感も味わえる。まず、乾杯は桃のお酒。先付(付き出し)は、ワカメ豆腐、ホタルイカ、スナップえんどう。春の雰囲気がほんわかと漂ってくるひと皿だ。椀物(煮物椀)は、ハマグリのしんじょ、ウド、金針菜(キンシンサイ=ユリ科植物の花のつぼみ)。ビールは、銅のビアグラスで出てきた(表面は濃紺に着色していて、飲むまで銅とは気付かなかった)。ビールの冷たさが唇に伝わり、これはいい。





次は、おおこれはお見事! 鯛、マグロ(中トロ)、イカの刺身が、桜の花をあしらって出てきた(トップ写真もご覧ください)。人参まで、桜の花びらの形に切っていて、これは手が込んでいる。何だかお花見をしているようで、気分がウキウキしてくる。間もなく桜の季節だなぁ。これにはやはり日本酒を合わせなければ…。写真は今西酒造(桜井市三輪)三諸杉の吟醸酒「熟」。軽すぎず重すぎず、ほどよい旨口の酒だった。



次に、こんな超豪華な八寸(オードブル)が出てきた。和モダンというのか、洋を取り入れた和というか。もずく、卵カステラ、春菊の白和え、サラダ水菜、フルーツトマト、チーズ、湯葉巻き、ローストビーフの握り寿司、菜の花の辛子和え。フレンチのビストロにいるような錯覚を覚える。ワインが合いそうだが、私はやはり日本酒で。



続いて天ぷらが出てきた。桜エビ、蕾菜(つぼみな=アブラナ科の野菜)、タラの芽、コゴミ、一寸豆。これら春の野菜たちを蕗味噌味のソースでいただく。ほろ苦い春の味が口の中にぱあっと広がり、これは良い。



次いで炊き合わせ。鯛の子、蕗、タケノコ、うすい豆、ヨモギ麩に木の芽をあしらってある。締めのご飯は、桜の花びらを散らしたような雰囲気の桜エビの炊き込みご飯。デザートも豪華だ。和三盆のプリン、ユズ風味のヨーグルトアイス、グレープフルーツのゼリー。最後まで手を抜いていないので、楽しさが持続する。

5年前から、おばなの「食べログ」に「古都奈良でいただける絶品会席」という口コミが載っていて、これには私も全く同感だ。

古都奈良で本当に美味しい日本料理を頂けるお店です。「 "和"の料理を楽しみたい、でも典型的な日本料理は苦手」な方には特におすすめです。(私はそのうちの一人です 。)「日本料理って、こんなに美味しくて面白いものだったんだ…!!」と自分自身が初めて思えたお店です。素晴らしい創作料理の数々をいただけます。



料理は、いつも新しいものに挑戦している姿が見られます。「和」の良さを保ちつつ、そのなかでアイデアに富んだ様々な新しい料理が毎回生み出されているように思えます。味付け、食材の使い方、組み合わせなどが見事です。何度も書いてしまいますが、本当に美味しいです。



コストパフォーマンスも抜群だと思います。あのお値段であんなに素晴らしいお料理を頂いているのが信じられないくらいです。私は、何年も「おばな」に通い続けているファンの1人です。毎月お食事に行く日を楽しみにしています。お料理はもちろんですが、そこで働いている方たちの温かいおもてなしも素晴らしいと思います。



料理長、料理人、サービスの方々がお互いに協力し合って、私たちを居心地良くさせてくれていることが自然と伝わってきます。気持ちの良いおもてなしと美味しい料理両方が備わってこそ、私たちがお食事を頂いて、その日一日が幸せになれるのだと思います。関西でアイデアに富んだ日本料理を楽しみたい方、是非奈良の「日本料理おばな」でお食事をしてみてください☆


目で見て楽しく、食べて美味しい。季節感にあふれ、さりげないサプライズも用意されている。帰るときには、ほのぼのとした幸福感に包まれる。そんなお店が、猿沢池畔という絶好の場所にあるのだ。ああ、また行きたくなってきた。

朝岡料理長、そしてスタッフの皆さん、ごちそうさまでした。Yさん、N先輩、Fさん、またご一緒しましょう。皆さん、ぜひ「日本料理 おばな」をお訪ね下さい!
コメント
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