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青森県白神山地の「白神マタギ舎」が 環境大臣表彰(自然環境功労者)を受賞!

2022年07月04日 | お知らせ
白神マタギ舎(青森県中津軽郡西目屋村)は〈マタギの伝統的文化と白神山地の自然を保存・伝承するため、2000年にマタギ達が設立。山のエコツアーガイド、自然や文化体験、自然環境調査などの活動をしている〉(同舎HP)という団体である。
※トップ写真は、白神マタギ舎のFacebookから拝借した

なおマタギとは〈東北・北越、特に秋田地方の山間に住む猟師の一団。狩猟中は山言葉を使い、頭目の指揮下に古来の伝統を守って生活する〉(デジタル大辞泉)、つまり狩猟を専業とする山の民である。

同舎はこれまで日本エコツーリズム協会や総務省から、数々の賞を受賞されているが、今年は〈「みどりの日」自然環境功労者 環境大臣表彰〉を受けられた、おめでとうございます!同舎のHPには、このように紹介されている。


この写真は、同舎のHPから拝借した

「みどりの日」(5/4)自然環境功労者受賞いたしました。
この度白神マタギ舎が、環境大臣から表彰されました。受賞理由は

「平成12年より、白神山地特有の自然環境を活かして、利用者のレベルに応じた多様なエコツアーを実施し、遺産地域としての価値・魅力の発信。平成21年以来は、核心地域にあたる奥地での巡視に協力、遺産地域内での動植物の調査業務ではルートガイドや情報提供を行う等、自然とのふれあい活動に尽力」

してきたこと、だそうです。これは、長年支えていただいた皆様のおかげと感謝しております。本当にありがとうございました。以前は東京で表彰式だったそうですが、西目屋村の世界遺産センターにて、自然保護官 齋藤純一様より、代表代理 工藤茂樹が拝受いたしました。


白神マタギ舎スタッフの小池宏美さんは、若林稔さん(今井町町並み保存会相談役)のお嬢さんである。同舎のHPにプロフィールが紹介されている。

1969年奈良県生まれ。弘前大学探検部で白神山地を歩き始め、世界遺産指定前の調査や撮影に同行させてもらう。学生時代全国を旅するが、白神山地のブナ林とそこで育まれた伝統文化に魅かれ、青森在住を決める。ゆっくり自然の中で過ごす時間が幸せです。日本山岳ガイド協会 登山ガイドステージI取得

以前、今井町の若林亭で小池さんのお話を伺ったことがある。マタギたちは4月下旬の1週間ほど(ツキノワグマが冬眠から覚めてからブナの芽が芽吹くまで)、熊狩りをするそうだ。「射止めた熊はどうするのですか?」という会場からの質問に「授かりものとして、神さまに感謝して有り難くいただきます。余ればお世話になった方々におすそ分けします」とお答えになっていた。

白神マタギ舎のツアーに参加した人から、こんな感想が寄せられていた(30歳代女性 同舎HPより)。

マタギの方々の自然との共生や、ここ数年での自然の変化は 何よりも事実で真実で、山に生きながら地球を、宇宙をみるとはこういうことだと、あらためて理解いたしました。あまりに自然の流れとかけ離れた都会での自分の暮らしを 振り返らざるを得ません。

宮本常一著『忘れられた日本人』(岩波文庫)ではないが、放っておくとマタギの伝統的文化は絶えてしまうかも知れない。白神マタギ舎には、この文化を子々孫々にまで伝えていただくことを大いに期待している。
コメント (4)
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