tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

レトロ感が半端ない!天理市 白川食堂/昭和レトロ食堂(21)

2021年07月26日 | グルメガイド
「これぞ昭和レトロ食堂のお手本!」といえるお店を紹介する。「めし うどん 白川食堂」(天理市楢町543)である。「白川」とはいっても白川ダムのあたりではなく、国道169号(天理街道)沿いで名阪国道天理ICの北にある。「奈良グルメ図鑑」によると、







国道169号を天理に向かって走っていると見えてくる大きな看板。地元の人たちやトラックの運転手からも愛される老舗大衆食堂。ガラスケースには主菜、副菜が並び、一皿50円から。これにご飯、味噌汁をつけて定食にするか、うどんや丼をいただくか。今回いただいたのは親子丼。ごろんとぶつ切りの鶏もも肉に汁だくのご飯。注文を受けてから冷蔵庫の食材を出し、一から手作りする家庭の味。後ろはあさりの出汁がしっかりと出た貝汁。




「ガラスケースのものは、聞いてくれれば値段を言いますよ」とのことだったが、聞かなかった



ジャンルとしては「定食屋」ということになる。定食屋は「まいどおおきに食堂」や「大戸屋」などのチェーン店はあるが、個人のお店は、ほとんど見かけなくなった。奈良市の中心市街地でも、私が知っているだけで3ヵ店ほどが閉店した。作り置きするのは、効率が悪いのだろうか。


素朴で美味しい料理の数々、ご飯もうまい!

白川食堂のメニューは、昭和レトロ感あふれる「おふくろの味」だ。元気のいいおばちゃんが3人ほどで営んでいる。思わず「いいですね~、この雰囲気」と申し上げると、「若い人は入りにくいようで…」。まあトシをとれば、この良さが分かってくるだろうが。


豚汁には具がたっぷり、これで100円とは!


ほどよく煮付けられたカツオの生節、うまい!





私の選んだ料理は写真のとおりだ。サンマの開きや焼きタラコにも心が引かれたが、諦めた。カツオ(生節)の煮付けとアジフライは、電子レンジで温めてもらった。親切にも「魚と魚になりますが、よろしいですか?」と聞いてくれたが「いいです、魚が好きなので」。豚汁(100円)には具がいっぱい、煮びたしにはお肉が入っていた。ご飯はうっかり「めし大」(200円)を注文してしまったが、ちょうど良いバランスだった。これだけ食べて代金は税込み1,050円、これは激安だ!


5つ玉のそろばんが泣かせる!しかし、おばちゃんはこれを使わず暗算された

私以外のお客さんは、近所の工場労働者風のおっちゃんばかりだった(しかし私が最も皿数が多かった)。地元民に愛される昭和レトロ食堂、ぜひ訪ねてみて、この雰囲気を味わっていただきたい。おばちゃんたち、いつまでもお元気で!
食べログは、こちら

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スイカのタネ 奈良が生産日本一/毎日新聞「かるたで知るなら」第16回

2021年07月25日 | かるたで知るなら(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、同会が制作した「奈良まほろばカルタ」の各札をもとに毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「かるたで知るなら」を掲載している。先週(2021.7.22)掲載されたのは「栽培史を物語る絵馬/糸井神社(川西町)」、執筆されたのは同会会員の前川光正さんだった。

スイカのタネ(栽培用種子)の8割以上が奈良県内の種苗会社から出荷されていることはよく知られるようになったが(こちらの記事ご参照)、スイカを切り売りする様子が糸井神社の絵馬に描かれていたとは、初めて知った。では記事全文を紹介する。

7月27日はスイカの日で、スイカが一番おいしい時期です。そのスイカの種ですが、現在国内で生産されている8割以上が県の種苗会社から出荷されています。スイカの原産地はアフリカで、中国を経由して日本に渡来、西の方から伝わったウリであるため西瓜と呼ばれるようになったそうで、江戸時代には全国に広まっていきました。

川西町の糸井神社には、たるで冷やしたスイカを切り売りする様子が描かれた天保13(Ⅰ842)年の「結崎(ゆうざき)の太鼓踊り絵馬」があり、スイカ栽培の歴史を知るうえで貴重な資料です。

温暖で雨が少なく、昼夜の気温差の大きい奈良盆地は、スイカ栽培に適しており、果肉が甘くて皮が丈夫で運搬にも向く優良な品種が育成され、全国有数のスイカの生産地となり「大和西瓜」と呼ばれるようになりました。しかし、輸送手段の発達により、生産量は熊本県や千葉県など栽培規模の大きい他県に移り変わっていきました。

しかしながら、今日のスイカの礎を築いた県内の種苗会社では「冷蔵庫で冷やしやすい小玉」、「新食感で食べられる極小種の新品種」など毎年、品種開発・品種改良に取り組み、種子苗の供給により全国のスイカ栽培を支えています。

スイカの成分は90%以上が水分で、ブドウ糖や、ビタミンAやカリウム、リコピンなどをバランス良く含んでいます。美容・健康にもよいスイカを食べて、暑さで疲れた体をいやしましょう。(奈良まほろばソムリエの会会員 前川光正)

【糸井神社】
(住 所)川西町結崎68
(交 通)近鉄結崎駅から徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有


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JR奈良駅北、中国料理 四神(しじん)の辛い辛い!四川料理、辛さは★★★★★(五つ星)

2021年07月24日 | グルメガイド
先日(2021.7.22)、当ブログの「昭和レトロ食堂(20)」で香芝南の「中国料理 四川亭」を紹介した(7/18訪問)。とても美味しかったので食後、年上の友人のKさんに「香芝市の中国料理 四川亭に来ています、美味しくてビックリです!」とメールを送ると、「JR奈良駅西口の道を北上し、登大路との交差点北東角に四神という四川料理の店が春にオープン。麻婆豆腐定食を食べました。辛くて美味」という返信をいただいた。
※トップ写真は「中国料理 四神」の激辛!麻婆豆腐のランチ
 セット(税込み1,000円)、ここに杏仁豆腐がつく(7/22撮影)





セブンイレブンの向かいの登大路(大宮通)沿いには、確か飲食店があったはず。そこが出て行って、新店が入ったのだろうか。いずれにしてもJR奈良駅の近くなので、早速訪ねることにした。



「中国料理 四神(しじん)」(奈良市大宮町1丁目133-5 トータスbld1F)は「油阪西」交差点の北東側、セブンイレブンの向かいにあった。四川料理の四に、四神(古代中国の神話で天の四つの方角を司る霊獣)をかけた良いネーミングである(お店の公式インスタグラムは、こちら)。訪ねたのは7/20(火)の正午過ぎだ。店頭には順番待ち用の椅子があったが、何とか待たずに座れた。「奈良グルメ図鑑」には、



JR奈良駅から北へ5分、大宮通にオープンした中国・四川料理の店。ウッドとモノトーンを基調とした落ち着いた店内はカウンター、テーブルと家族でも使いやすい掘り炬燵席。写真の四川麻婆豆腐は花椒(ホアジャオ・かしょう)の痺れと唐辛子の辛みがしっかりと効きながら、それだけでない複雑なスパイス遣いが本場の味を思わせる。言えば辛さは調節できる。ランチはサラダ、スープ、ザーサイ、ご飯、デザート付き。神戸の人気店で修行された後の独立、本格的な中国料理がいただける。



ランチのメインは「担々麺」税込み980円、「麻婆豆腐」同1,000円、「汁なし担々麺」同1,000円。すべてにライス、スープ(麺の場合は点心)、サラダ、ザーサイ、杏仁豆腐がつく。この日は「担々麺」のセットを注文、出てきたのが写真の料理だ。ラーメン王子TAR-KUNこと林岳史さんが「食べログ」に口コミを書かれている。引用すると、



[四川担々麺] 奈良市に2021年3月14日にオープンした【中国料理 四神】、神戸の【中国料理 四川】で5年近く修業された方が、地元で独立した新店です。14時頃にお店へ。JR奈良駅から徒歩で少し歩いた場所にお店はあります。黒を基調とした落ち着いた雰囲気の店内。メニューを見て四川担々麺 980円を注文しました。麺は細ストレート麺。ソフトでしなやかなおいしい麺です。


麺は細ストレート麺

スープは、少しトロミのある担々麺。色合いは真っ赤ですが、辛さや痺れは程ほどで酸味もそれほどありません。ベースは鶏ガラ清湯と思われ、胡麻の豊かな風味とコクがきいて完成度が高い王道の担々麺。おいしいスープです。トッピングは、旨味の詰まったミンチ。美味しかったですね!完成度の高い担々麺で、奈良の中でも1.2を争う好みの味わいでした。ごちそうさまでした。


スープは見かけほどではないが、やはり辛い

おお、これは辛いがうまい!こんなに辛い担々麺は初めてだ。辛いラーメンは以前、名古屋の「元祖台湾ラーメン味仙(みせん)」でいただいた台湾ラーメン以来だ。しかし暑い日に辛いラーメンはピッタリ合う。



2日後(7/22)にはKさんが食べたという麻婆豆腐を注文した。おお、これは激辛、こんなに辛い麻婆豆腐があったとは!舌の先がしびれるような感覚だ。担々麺よりよほど辛い。辛さを星であらわすと5つ星(★★★★★)だ。麻婆豆腐とご飯を交互にかき込んでいると、麻婆豆腐を3分の1ほど残して、ご飯がなくなった。この店はご飯がおかわり自由だが、私はここで打ち止めにした、あ~辛かった。杏仁豆腐の甘さがありがたい。









ここまで辛いとお客さんの中には「辛すぎる」という苦情も出そうだが、この辛さはぜひともキープしていただきたいものだ。本場四川省では、この程度の辛さは当たり前なのだから。ランチで残るは「汁なし担々麺」。夜の部も訪ねてみたいものだ。皆さんも、ぜひお訪ねください!
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「不良長寿」で行こう!余話

2021年07月23日 | 明風清音(奈良新聞)
5月(2021.5.20)に奈良新聞「明風清音」欄に“「不良長寿」で行こう!”という文章を書いた。青木匡光著『シニア時代は不良長寿で』(JDC出版)の内容を紹介したものだ。この「明風清音」の文章を読まれた天理市の清水美智子さん(84歳)が本書を取り寄せ、奈良新聞の「雑記帳」欄に投稿された。このような読者からの反響は、とても励みになる。

「オの3原則」が面白い。「おしゃれ」「おしゃべり」「おいろけ」が大切なのだそうで、これらを実践しようと思わなくなると「おしまい」なのだそうだ。締めの文章は「人生100年時代を迎えた今、自分らしい生き方をみつけたと向こうにみえる灯は明るい。弱りつつある体調に留意して不良長寿を杖にして生きていけたらと願っている」。ぜひ全文(=トップ画像)をご覧ください!



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香芝南で本格的な四川料理!中国料理 四川亭/昭和レトロ食堂(20)

2021年07月22日 | グルメガイド
昭和レトロ食堂シリーズも、はや20回目を迎えた。今日は20回記念にふさわしい、とっておきのお店を紹介する。この店は奈良まほろばソムリエの会会員で、香芝市在住のHさんという女性に教えていただいた。その名は「中国料理 四川亭」(香芝市鎌田419-19)、福山雅治夫妻も訪ねたという名店である。お店は国道168号に面している。香芝市とは言っても南の端で、少し歩くと大和高田市や葛城市當麻に入る。お店の並びにはスーパーの「オークワ香芝南店」がある。


外観こそ「町中華」風だが、スゴい料理が出てくる

訪ねたのは日曜日(2021.7.18)だった。車で遠出した帰りに思い出して立ち寄った。車はお店の前の駐車場(結構広い)に駐めて入店した。お店のオープン時刻の17時を少し過ぎた時間だったので、お客は私1人だけ。しかし次第にお客さんが増え、みるみるうちに1階はほぼ満席になった。私が店を出る頃には、予約していたグループ客が2階に上がっていった。こちらのご店主・秦利夫さんは、料理の鉄人・陳健一の弟弟子なのだそうだ。陳健一の師匠は実父の陳健民(四川飯店)なので、秦さんは陳健民のお弟子だったことになる。「奈良グルメ図鑑」には、



陳健一氏の弟弟子として多くのホテルやレストランでの修行を経て、たどり着いたのがこの地。一般的な中華メニューもあるが、ここではぜひ本格四川料理をいただきたい。写真の成都担々麺は本場の味を再現した汁なし担々麺。特注の平打ち麺に醤油ベースのタレ、上に肉味噌がのる。よく混ぜていただくと芽菜(ヤーツァイ=四川省の漬け物)や水菜などと一緒に口の中でうまみが一体化する。ごまの効いた汁ありの担々麺もある。


「えびみそとパクチー香るえびワンタン四川風」税別650円


「モンゴウイカと野菜の青じそ炒め」同1,300円

1998年(平成10年)12月の創業だそうだから、今年で23周年。「平成レトロ」なお店ということになる。ネットの口コミ情報のなかに「お店のホワイトボードや手書きのメニューに書いてある料理に注目!」とあったので、まずは手書きメニューの「えびみそとパクチー香るえびワンタン四川風」税別650円と、ホワイトボードの「モンゴウイカと野菜の青じそ炒め」同1,300円、それにビールテイスト飲料(ノーアルコールビール)同380円を注文、出てきたのが写真の料理である。ワンタンはこれまで食べたことのない濃厚なエビ味で、とても美味しい。パクチーが良いアクセントになっている(なおワンタンはスープに入ったものもある=税別700円)。炒め物は、ちょうどいい具合に火が通っている。



さて締めに麺類を注文しようと思い、手書きメニューの「大和牛(やまとうし)の麻辣(マーラー)煮込み汁そば」同1,350円を注文しようすると「お客さん、この汁そばは当店で最も辛い料理です」「飛び上がるほど辛いですか?」「はい」ということだったので諦め、「奈良グルメ図鑑」に出ていた「成都担々麺」(汁なし担々麺)同950円を注文した。なお成都は四川省の省都なので、「本場四川風の料理」ということのようだ。


麺は特注の平打ち麺。かつてはこんなうどんをスーパーで見かけたことがあるが、これは正真正銘の中華麺だった

「底からよくかき混ぜてお召し上がりください」ということだったのでよく混ぜたが、それでも底に肉味噌が残ってしまった。以前の私なら、残った肉味噌に白ご飯をかけて和えていただいたと思うが、今は減量中なのでグッとこらえた。締めて3,600円!帰りは直帰したので時間を計ると、奈良市西郊の自宅まで、ほぼ1時間だった。

本格的な四川料理が味わえる店、ぜひお訪ねください。Hさん、良いお店を教えていただき、ありがとうございました!
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