tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

第3回グルメサークル(奈良シニア大学)は、「三輪そうめん流し」(桜井市三輪)!

2022年07月16日 | グルメガイド
奈良シニア大学のクラブ活動「グルメサークル」の3回目では、大神神社参道の「三輪そうめん流し」(桜井市三輪460-24)を訪ねた。このサークルは年間9回実施する計画で、5~7月、9~11月、1~3月の各月1回の予定である。3回に2回は奈良市内の店、1回は奈良市以外の県内の店を訪ねる。

お店の迷惑になってはいけないので、集合場所のJR三輪駅で奈良の食文化について解説した

今回(2022.7.11)は、初めて奈良市以外の店を訪ねることになった。アシスタントは友松洋之子(ともまつ・よしこ)さん。我々スタッフ2人を入れて28人の大所帯となった。今回の「三輪そうめん流し」は、関西で初の「そうめん流し機」を取り入れたお店で、以前大阪のテレビ局から「奈良県内で最近できた話題の店を教えてください」と言われて紹介し、私も出演したというご縁がある。お店のHPには、

お伊勢参りで、三輪から西日本各地にそうめんが広まっていった!

奈良初!関西初のそうめん流し機のお店
湯がきたて、しめたての“三輪そうめん”をご提供!湯がき置きは一切しません。追加のそうめんももちろん湯がきたてをお出しします。かつおとしいたけの甘味をきかせた、飽きのこない味のつゆとの相性も抜群です♪ カフェのようなオシャレな店内はデートにもぴったり「恋愛成就席」もございます。詳しくは店主まで。また、近くにはパワースポットで有名な「大神神社」もあります。参拝帰りなどにもお気軽にお立ち寄りください。




また『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)には、

素麺 奈良時代に中国から伝えられた素麺は、中国後漢時代(25~220)の記録にある索餅(さくべい)が原形だという。索餅は索麺(さくめん)や麦縄(むぎなわ)とも呼ばれ、奈良時代の貴族が食べる特別な一品だった。素麺が作られるのは巻向川と初瀬川が流れる三輪山のふもと。かつて、巻向川にはいくつもの水車が回り、小麦をひいていた。夏の食品である素麺は極寒期に作られる。今でも寒風に晒される素麺は真冬の風物詩。


シニアの皆さん、童心に返ってそうめん流しを楽しまれた。次はお孫さんをお連れください!


三輪の水道水は初瀬ダム由来。それで良質のそうめんが作られるし、そうめん流し機の水も良い



ご店主の加藤秀幸(ひでゆき)さんのことが南都銀行の観光サイト「ええ古都なら」に載っていた。抜粋すると、

アパレル業界出身の加藤さんには「奈良でしか出店したくない!」という強いこだわりがある。「大阪ならお好み焼き、神戸は餃子、香川にはうどんがある。同じように、全国の人がわざわざ食べに来たくなる、奈良でしか食べられない三輪そうめんを出すお店にしたい」と語るとおり、そうめんは三輪で有名な乾製麺所のオリジナル麺「誉(ほまれ)」を使用。しっかりとコシがあり、プリプリの食感がたまらない。






左がご主人の加藤さん

皆さん、ワイワイと語らいながら、そうめん流しを楽しまれていた。乾製麺所のそうめん(乾麺)は店頭でも販売されているので、何人かがお土産用に買われていた。






こちらは鶏肉の釜飯(私が注文)。確かに米粒が小さい、お焦げもおいしい!


こちらはアサリの釜飯(友松さん)


ご主人から、神さまについての興味深いお話を聞いた

そうめんの次は釜飯。席に着いてから固形燃料で炊く。弱い火で、しかも圧力をかけずに炊くのに、ふっくら美味しく仕上がっていて、これには驚いた。ご主人によると、「小さい釜で炊けるよう、粒の小さい米を調達しています。この米を電気炊飯器で炊いても、美味しく炊けません」とのこと、いろんな工夫をされているのだ。


お店の横には、クレープや焼き芋の自動販売機があった




私はレアチーズケーキのクレープを買った


不思議なことに、ちゃんと美味しいクレープになっていた!

食後は、友松さんのガイドで大神神社、活日(いくひ)神社、狭井神社を参拝。狭井神社では、皆さん持参された空のペットボトルに、ご神水をいただいていた。冷たくて、とても美味しい。







こんなに楽しい「グルメサークル」だが、8月は酷暑とお盆のためお休みとし、次回は9月となる。今、次回の訪問地を見つくろっているところだ。皆さん、どうぞお楽しみに!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

万病に効くご神水が湧き出る 狭井神社(大神神社境内摂社)/毎日新聞「やまとの神さま」第12回

2022年07月15日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。昨日(2022.7.14)掲載されたのは〈薬草を奉納 健康の神/狭井神社(桜井市)〉、執筆されたのは奈良市在住で、新年度から同会の監事を務める島田清彦さんである。
※トップ写真は、狭井神社拝殿=桜井市三輪で

狭井神社のご神水(薬水)はよく知られていて、私も7/11(月)に約30人の団体でお参りに行ったときは、空のペットボトルにいただいて帰った。大神神社のご神体山である三輪山から湧き出た水なので、霊験あらたかというわけだ。柔らかい口当たりなので軟水なのだろう、有り難くいただいた。水琴窟(すいきんくつ)のいい音も、聞かせていただいた。では、記事全文を紹介する。

狭井神社(桜井市)
狭井(さい)神社は本社の大神(おおみわ)神社の荒魂(あらみたま)をまつる神社で、病気平癒(へいゆ)・身体健康の神様として信仰を集めています。垂仁天皇の時代に創祀(そうし)されたと伝わり、平安時代の延喜式神名帳(じんみょうちょう)にも記載されている古社です。

社殿は檜皮葺入母屋造(ひわだぶきいりもやづく)りの拝殿とその奥の階段状に春日造りの本殿が西向きで鎮座しています。大神神社拝殿からは、狭井神社へ通じる「久(く)すり道」という坂道を登っていきます。道の両脇には、薬業関係者奉納の薬木・薬草が植えられています。

4月18日に斎行(さいこう)される鎮花祭(はなしずめのまつり)(薬まつり)は、大宝律令(701年制定)に国家の祭祀(さいし)として大神神社と狭井神社で行うことが規定され、疫病除けの祭典として由緒があります。薬草の忍冬(すいかずら)と百合(ゆり)根が供えられ、疫病鎮圧が祈願されます。

笹百合の古名は「佐韋(さい)」と呼ばれ、川辺に笹百合がたくさん自生していたことから狭井川と名付けられました。また、狭井は神聖な井戸、泉も意味し、拝殿の奥手にある井戸から湧き出る御神水は「薬水」と呼ばれ、万病に効くと言われています。
薬井戸の近くには水琴窟(すいきんくつ)があり、竹筒に耳を当てると神秘的で清浄な音が響いてきます。
(奈良まほろばソムリエの会監事 島田清彦)

(住 所)桜井市三輪1422(大神神社境内)
(主祭神)大神荒魂神
(交 通)JR三輪駅から徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有(無料)
(電 話)0744・42・6633(大神神社)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビブグルマンに輝く!四季の味 圓通(えんづう)/近鉄新大宮駅スグ

2022年07月13日 | グルメガイド
『ミシュランガイド奈良2022特別版』で「ビブグルマン」(価格以上の満足感が得られる料理)に選ばれた「四季の味 圓通」(奈良市大宮町6-5-14 プリンセスコートビル1F)を初訪問。近鉄新大宮駅から線路沿いに西に少し歩いたところにある。ミシュランガイドには、
※トップ写真は、馬肉の「バラひも」(アバラ肉)の焼き物


この日は友人と2人で訪問。メニューは「おまかせ」でお願いした。右の小鉢は湯葉


コリコリ食感が心地良いバイ貝のうま煮

気さくな主人のもてなしに心が和らぐ割烹店。造り、天ぷら、焼物など、旬の一品が豊富に揃う。先付を数種供すのは、つまみながら料理を選べる配慮から。揚げたよもぎ麩や茄子の田楽が定番。品書きになくても、注文があれば寿司も握ると臨機応変。客の好みに応えるサービス精神が嬉しい。


ケンイカ、ウニ、ミズダコ。新鮮な刺身盛り合わせだ

なおコースは3種類あり、「華」5,500円、「彩」6,500円、「楽」7,500円だそうだ。


こんなに大きなハマグリの酒蒸しが出てきた!

また「奈良グルメ図鑑」には、

近鉄新大宮駅から線路沿いに歩いて約3分の割烹料理店。入り口は狭いが奥に細長く、店内は6人ほどの個室と三角形のカウンター。千日前三九(現在はみつまた)を任されていた店主が独立して十数年。


紀州の名酒・紀土(きっど)。ご店主の中山有記さんは、みなべ(南部)町のご出身だった

手書きのメニューには旬の素材を使った料理がずらり。お造りや焼き物といったシンプルなものから手の込んだもの(スリランカ人アルバイトから作り方を教わったというカレーも!)まで約100種類。店主セレクトの地酒や焼酎などのドリンク類も豊富。軽く一杯(お通しと酒だけの客もいるとか)、しっかり食事、コース料理で宴会などいろいろなシチュエーションで利用できる。


これは珍しい!ゴーヤを竜田揚げ風に揚げたもの


ローストビーフに焼き目をつけたもの。ひと手間かけて美味しく提供される

店名の圓通は、仏教用語だそうだ。デジタル大辞泉「円通(えんづう、えんつう)」によると、

(「周円融通」の略)仏語。智慧によって悟られた絶対の真理は、あまねくゆきわたり、その作用は自在であること。また、真理を悟る智慧の実践。


レンコンと生麩の揚げもの


ふかしたジャガイモに、バター味のソースがかかる

料理が単調にならないよう、メリハリをつけて提供してくれるのが有り難い。ご店主との会話の中で、私のもと同僚(同じ部にいた)Uさんが、ここの常連だと分かった。「いつも飲んだあとに(ハシゴで)来て下さるのですが、いちど飲む前の状態でお連れしてください」とのことだった。早速、彼に伝えておいた。


自家製さつま揚げ。トウモロコシのプチプチ食感がいい


赤鶏の塩麹焼き

鶏肉を塩麹に漬け込むと、こんなにうま味とコクが増すのだと驚いた。鶏肉も柔らかい。


アマゴの塩焼き


イカゲソのバター焼き


何やらお肉にバーナーで焼き目をつけている

ご店主が調理している様子が見えるので、「これはどんな料理に化けるのかな」という期待感が増す。


おお、これは珍しい!馬肉の「バラひも」(アバラ肉)の焼き物だ(トップ写真に同じ)


ミシュランには「茄子の田楽が定番」とあった。定番というわけでもないそうだが美味しい!

こうして並べてみると、かなりたくさん食べていることが分かった。ランチを抜いてきて良かった!


締めのもずくぞうすい


抹茶シャーベット

ああ、美味しかった!魚と肉、野菜がバランス良く出てくるので、すーっとお腹に入る。中山さん、ごちそうさまでした。奈良にうまいものあり、引き続き美味しい料理をご提供ください!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

超贅沢なさわかみアラカルトコンサート(奈良公演)(2022.7.10)に感動!

2022年07月12日 | 日々是雑感

超贅沢なさわかみアラカルトコンサート奈良公演ダイジェスト
(同財団のサイトから拝借 2021.10.16)

日曜日(7/10)、奈良県文化会館国際ホールで開かれた「超贅沢なさわかみアラカルトコンサート」奈良公演を聞きに行ってきた。主催者は公益財団法人「さわかみオペラ芸術振興財団」である。イープラスのサイトには、

奈良県出身ソプラノ歌手も出演!
オペラの歌と弦楽四重奏、金管五重奏を一度に楽しめる「超贅沢」なクラシックコンサート!本公演は、オペラの歌と弦楽四重奏、金管五重奏、出演者全員のアンサンブルが一度に楽しめるコンサートです。奈良県の各新聞社様にもご注目いただき、おかげさまで複数の記事掲載を頂戴しています。

今回出演予定のソプラノ歌手・梨谷桃子は奈良県出身。イタリア歌劇場デビューし、主役の座も射止めたほどの実力です。99.4%のお客様が「また行きたい」と回答された、大満足必至の超贅沢なコンサートへ是非お越しください。


このコンサート、当初は「音楽家応援コンサート」のネーミングだった。同財団のサイトには、

さわかみオペラ財団は、コロナウイルスによって活動を縮小せざるを得なくなってしまった音楽家の支援、また多くの公演が中止となった為に良い音楽をライブで堪能する時間や機会を失ってしまったファンの皆様のため、「音楽家応援コンサート」の開催を決定いたしました。

イベント開催における感染を防ぐガイドラインなどの厳しいルールを守った上で、音楽を堪能する喜びを少しでも早く取り戻していただくためにコンサートを運営いたします。こういう時ほど芸術の力が求められ、いまこそ音楽・芸術の出番だと信じています。

本公演はコロナウィルスのため活動自粛せざるを得なくなった音楽家を応援するため、諸経費を除いた入場料の全てを出演者へ分配させていただきます。


コロナ禍で出番が減った音楽家への支援という趣旨は、素晴らしいことだ。奈良公演は昨年10/16(土)にも開催され、今回が2回目だった。今回は参議院選挙の投票日と重なり、また安倍元首相の事件の影響でキャンセルも出たそうだが、事務局によると「前回の1.93倍」と、ほぼ倍増ということだった。奈良での認知度が上がったということで、これは喜ばしい。

クラシックコンサートというとカタいというイメージがあり、私も蒸し暑い中、上着を着込みやや緊張して入場した。しかし約2時間の公演の特に後半は金管楽器が入り、明るく楽しいコンサートとなった。曲目も、よく知られた曲が選ばれていた。歌詞の日本語訳が字幕で出るので、理解が進む。

最後には出演者全員が舞台に集合し、ちょっとしたオーケストラをバックに3人の歌手がいいお声を披露された。桜井市ご出身の梨谷桃子さん(ソプラノ歌手)が終始メインをお務めになったのは、地元民にとって有り難いご配慮だった。

次回の奈良公演は来年5月だそうだ。新たな趣向で開催されるとのことなので、今から楽しみにしている。お声かけいただいたFさん、ありがとうございました!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

龍王宮こと 石園座多久虫玉(いそのにますたくむしたま)神社/毎日新聞「やまとの神さま」第11回

2022年07月11日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2022.7.7)掲載されたのは〈安寧天皇 宮跡の伝承地/石園座多久虫玉神社(大和高田市)〉、執筆されたのは精華町(京都府相楽郡)在住の加地潤二(かち・じゅんじ)さんだった。
※トップ写真は石園座多久虫玉神社の拝殿=大和高田市片塩町で

大和高田市はあんなに大きな町なのに、意外と史跡は少ない。式内社も、この神社だけだ。「石園座多久虫玉神社」はあまりにも長く、また発音もしにくい名前なので、一般的には「龍王宮」と呼ばれる。近鉄高田市駅前という便利な場所にある。では、以下に全文を貼っておく。

石園座多久虫玉神社(大和高田市)
龍王宮の通称で呼ばれることが多い石園座多久虫玉(いそのにますたくむしたま)神社は、大和高田市片塩町にある市内唯一の延喜式内神社です。この地は第3代安寧(あんねい)天皇時代の都とされる片塩浮孔宮跡(かたしおのうきあなのみやあと)の伝承地で、境内に「安寧天皇浮孔宮跡」の石標が建っています。

主祭神は建玉依比古命(たけたまよりひこのみこと)、建玉依比売命(たけたまよりひめのみこと)でこの2神は八咫烏(やたがらす)の名で知られている賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)を父親に持つ神です。

豊玉(とよたま)比古命、豊玉比売命が祭られていますが、2神はそれぞれ海神・龍神として知られており、龍王宮の名と関係があるとみられています。干ばつの時には雨乞い祈願が行われ、水神・農耕神として信仰されてきました。

神社の北を東西に走る古代からの横大路に沿うように、大神神社(桜井市)、石園座多久虫玉神社、長尾神社(葛城市)をそれぞれ龍の頭、胴、尾とする伝承があります。

龍王宮西側の大和高田市礒野(いその)は源義経の側室、静御前の母・礒野禅尼の古里とされます。伝承によると、義経の死後、母と礒野で暮らした静御前は自らの病気平癒を「笠神(かさがみ)の杜(もり)」の明神さんに祈ったといいます。その明神さんは龍王宮の境内に移されて祀られ、毎年12月に静御前をしのぶ白拍子舞が奉納されています。(奈良まほろばソムリエの会会員 加地潤二)

(住 所)大和高田市片塩町15の33
(主祭神)建玉依比古命、建玉依比売命
(交 通)近鉄高田市駅から徒歩すぐ、JR高田駅から徒歩約15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有(40台、無料)
(電 話)0745・52・6855


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする