かわいいと書いただけで画像を出さないのは片手落ちなので撮ってみた。フラッシュをオフにしないと上手くいかなくて、左手に懐中電灯を持ちながら撮った。撮ってみて初めてわかる部分もあるから面白い。この個体は先のサカマキガイと並べた画像のものだ。水槽の壁に貼りついていたのを水に浮かべてやると、始めは殻を上にして浮いているが、身体をねじって宙返りする。
サカマキガイの場合は人為的にやると、必ずあぶくを出して沈んでしまうからヤラセがきかない。こいつの場合は壁を伝って潜ることはあるけれど、基本的に沈まないのかも知れない。空気呼吸が常に必要な為か・・・。沈まないなら生息条件は狭まる訳だ。水槽とはいえプラスチック・タライだから端にすぐたどりついてしまったり水草が邪魔になったりで何度も撮影条件を良くするために移動させたが沈まないし、いつもと何の変化もなく慌てる素振りもない。蓋がないから殻に閉じこもることもできなくて危険回避行動を取れないおバカ貝のようだ。
先に撮った画像を、タイトルに合わせました。
http://www.youtube.com/watch?v=QKkRMYDRdSI
右が右巻きのモノアラガイで、左が左巻きのサカマキガイ。モノアラガイをネットで調べてみると、ヒメモノアラガイとかハブタエモノアラガイなどは北米原産とか欧州原産とあるが、ウチのモノアラガイは最大20mm以上だから、日本産のモノアラガイに間違いないようだ。漢字では物洗貝と書くのだそうだ。クリーニング屋さんのマスコットになっても良さそうなのに、なってはいない、たぶん。
サカマキガイは北米原産のようだ。左巻きなんだから、南半球原産であって欲しいがそうではないらしい。でも本当は南半球ではないのか・・・と疑っている。なんたって、南半球は渦巻きが左巻きらしいし、朝顔の蔓だって左に巻く・・・というのではなかったか? そうすると左巻きの台風は赤道直下の少し南半球寄りで発生するのか? 調べたらよいのだが、いい加減なエッセイのままでいこう。
サカマキガイは爆発的に増えるので、気が向いたらぽいぽい捨てる。そうそう、以前にウチの庭には貝塚ができるのではないかと書いたことがある。小さい巻貝だし殻も薄いから、貝塚はできそうもない。モノアラガイはサカマキガイとは別にしないと増えないような気がする。サカマキガイの方が圧倒的に生命力があって、自然に駆逐していくのか・・・。
モノアラガイとサカマキガイは争ったりしない。両方とも雌雄同体で一匹でも増えていくそうだから、異種が間違い(まち貝!)を冒して、巻貝にならず筒の貝が生まれたり・・・は、しないようだ。彼らはどこでどう別れてしまったのだろう。見た目、モノアラガイが太短い角でサカマキガイは細長い鞭のような角、それだけの違いしかない。水面をひっくり返って進んで行くときの、もごもごと開閉する橙色の口が双方ともとてもかわいい。