ウチの田舎では、これを家に持ち込むと火事になると言い伝えられている不吉なやつなのだそうだ。
いつもの近所のおばあさんによれば、火事花などと言って嫌うのだとか。
ヒガンバナをそのように言う地方があることは聞いたことがあるけれど、別物を指して言うとは・・。
そうとは知らず、なかなかに面白い姿で、黒い種のような実も趣があるなどと思っていた。
関西の方では、活け花にしたのを見たことがあるような気もする。
ウチに生えているのを他所事ながら気にする人もいるとも聞かされたら刈らざるを得ない。
画像は友人に刈ってもらったあと。
黒い実が美味しそうに見えるので、口に含んでみた。
わずかに甘いけれど、おいしくはないので、飲み込むことはせずにペッと吐き出した。
検索してみたら、根も茎も実も何もかも有毒なんだそうだ。
火事花と検索してみても、ヒガンバナやタニウツギが出てくるけれど、このアメリカヤマゴボウは出てこない。
明治時代にやって来た帰化植物だそうで、そんなに長い歴史がある訳ではない。
それなのに、古くからの言い伝えのように言われているのはなぜだろう。
毒々しい姿と実際に毒草であるということから、誰かが何となくの連想で、不吉=火事という話をしたのだろう。
流言飛語と変わらない話だと思われる。
種には強い毒があっても、果肉の毒は弱いらしいので、一応何となく何事もなく済んだ。