どこにでもある野草だが、名前を調べてみて『何とまぁ』という感じ。鬼田という苗字はあるだろうか。でもまさか鬼田平子というような人はいないだろう。タビラコのでかいヤツということで鬼タビラコだそうだ。田平子は春の七草の一つ。葉っぱが田んぼの畦など日当たりの良いところに放射状に平たく張り付いている形状から田平子だとか。いわゆるタンポポ系のロゼットのことのようだ。
ロゼットをタンポポの葉の格好と知っていたので知ったかぶりをしたが、訳せば根生葉とか根葉とか根出葉というそうだ。そのロゼットからタンポポはせいぜい10センチ程度の花茎を伸ばして一つの花(舌状花の集合体)を咲かせるけれど、このオニタビラコ、画像のものなんか1mもの茎を伸ばしていた。しかも枝分かれして沢山の花を付ける。花は直径1センチ程しかない。夕方は決まりよくしぼむところが礼儀正しい。
今は綿毛が空中を漂っているのをよく目にする。それ位に今どこにでも繁殖している。葉っぱは地面に張り付いているだけで、茎と花と綿毛しか見えないから邪魔な感じがない。はびこっているにしても、ひょろひょろして、はかなげで花は小さいながらも黄色くタンポポに似ているから、むしりとるのも何だか控えてしまう。ヤツラの戦略にはまってしまうのだ。引き抜いたりちぎったりしようとする頃には、種をぶら下げた綿毛は十分方々に飛び散らばっている。やはり鬼のようなヤツなんである。
追記:画像を追加した。夕方にしぼむと書いたけれど、もしかしたら花は一日しか持たないのか? 追加の画像に写っているしぼんだものは、咲き終えたのか、これから咲くのか。小さい札を付けて観察してみようと思う。二つに分かれたのが雌しべなら雄しべはどこにあるのか!?あれだけ綿毛が飛ぶのだから、必ず受粉する繁殖力旺盛な仕組みになっている筈。