○ 路上観察 古川
飛騨古川で見かけたモダンな住宅。写真の右後方にこの町の特徴である垂木の小口を白く塗った住宅が写っている。
この住宅には今風にアレンジした「小腕」がついている。「持送り」ともとれるが、やはりここは現代版小腕と理解するのが妥当だろう。小口が白く塗られていればよかったのに、と思う。
高山で手にした冊子に地産地生というエッセイが載っていた。「地産地消」はその土地で採れたものをその土地で消費するという意味だが、住まいにもこの考え方があてはまる。ただし家は消耗品ではないから「地産地生」なのだと著者は書いている。なるほど!と思った。
この言葉は、その土地で生まれた建築デザインをその土地で生かすこと、というような意味としても使うことが出来そうだ。
そう、この例はまさに「地産地生」なデザインではないか。