絲山秋子の芥川賞受賞作『沖で待つ』文藝春秋に登場する男女は住宅設備機器メーカーの同僚だった。ふたりとも相手に対して恋愛感情は抱いていなかった、たぶん。定量的に表現するなら男も女も恋愛感情度は0~5%だったといっていい。
文庫(文春文庫)になった『イッツ・オンリー・トーク』は彼女のデビュー作だが、この作品に登場する男女は多少恋愛感情度が違う。登場する男達の恋愛感情度はまちまちで、どうだろう 0はないか、10~6、70%といったところだろう。それに対して女、こちらは一人だが、0~5%、多く見積もっても10%どまりだ。
こうなれば他の作品も気になる。恋愛感情度という観点で評論してみたら面白いかもしれない。書店には単行本が何冊か並んでいる。いずれも短篇だから読了するのに時間はかからない。読んでみようかな・・・。
「絲山秋子の小説に登場する男女の恋愛感情度に関する考察」いいじゃないか(なんちゃって)。
ここで休憩
昨日、書店で『にょっ記』穂村弘/文藝春秋を探したが見つからなかった。しばらく前には平積みされていたのに・・・。で、『絲的メイソウ』を買ってきた。初のエッセイ集とのことだが、これがなかなか面白い。「男は外、飯は別」なんのこっちゃ、と思って読んでみると、女友達とルームシェアする時の約束事だと分かった。「タンスの大奥」 **いつの日か「絲山秋子記念館」なんてものができた日には、めがねや茶碗なんてつまらいものは置かずにドカンとFカップブラを展示してもらおう。遺言にも「Bを捨て、Fを展示のこと」と暗号めいたことを書いておくことにする。**
なんともさばけた性格の人のようだ。半年で25キロも痩せてF→Bになったとか。
ところで① この作家の関連サイトに(たぶん作風だと思うが)似ている作家として川上弘美と長嶋有が挙がっていた。長嶋有も読まねば・・・(ある方にも薦められたことだし)。
ところで② 『絲的メイソウ』のカバーデザイン、「繰り返しの美学」。