
■ 川端康成の『古都』読了後、年越し本を書店で探し求めた。できれば小説、と思っていたがなかなか見つからず、結局中公新書からこの本を選んだ。なかなか難しいテーマ、内容だ。
**生命は秩序を自己形成する能力である**と考えている著者。**細胞から、組織、器官、個体、社会、生態系に至る様々な系に固有の生きている状態が存在するという観点に立って、生きている状態の統一的な理解を考えてみようという立場をとります。**
このように本書で著者は各ヒエラルキーの生命体に共通する、生きているという状態の統一的な理解を示そうという興味深い試みについて書いている。これは数日で読了というわけにはいかない。年越し本に相応しい名著と見た。