透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

蔵造りの店舗に棲むネコたち

2011-07-21 | F 建築に棲む生き物たち


棲息地:松本中町の店舗 観察日:110721

 蔵造りの店舗2階の窓の外側にネコが棲んでいるのを見つけました。左のは耳が長いけれど、ウサギ程ではなく、やはりネコだと思います。このところ生き物さがしをしていませんでしたが、まだまだ松本市内の建築には生き物が棲んでいそうです。


「食糧危機が日本を襲う!」

2011-07-21 | A 読書日記



 『だれが中国を養うのか? 迫りくる食糧危機の時代』レスター・R・ブラウン/ダイヤモンド社  この本は1995年12月、今から15年前に初版が発行されました。当時この本を読んで、その内容に驚いたことを覚えています。

本書に中国の穀物の需給予測(2030年)について、ふたつのケースが示されています。ケースⅠは、一人当たりの年間穀物消費量を現状の三〇〇キロを前提とし、人口のみが増加するというもの。ケースⅡは、畜産物やアルコール飲料などの消費が増加し、一人当たり年間四〇〇キロの穀物が消費されるというもので、ケースⅠでは自給率が56.8%、ケースⅡでは42.4%になるというデータです(186頁)。

ケースⅠでは2億700万トン、ケースⅡでは3億6900万トンの穀物が不足するというのです。ケースⅠの場合でも1994年の全世界を合わせた穀物輸出量にほぼ等しいといいますから、いかにこの量が多いかが分かります。 ケースⅡの方が現実的でしょう。いや消費量はもっと多いのかもしれません。でも、このように食糧危機が迫っていることを日本が直視しようとしないという厳しい現実があります。中国を日本に置き換えて、「誰が日本を養うのか?」を考える必要があります。

ひたすら工業化により(一次産業を犠牲にしてと敢えて追記しますが)経済大国へと進んできたこの国は少しでも一次産業、特に農業へとシフトし、食料自給率をアップすべきだということを、先日私はKちゃんとの会話の中で述べました。その兆しが出てきていると実は思っていたのですが、先の大震災と福島第1原発の事故で農業や水産業も甚大な被害を受けましたから、この先どうなるのか心配です。

『食糧危機が日本を襲う!』柴田明夫/角川SSC新書 を読み始めました。この国の現状を知らなくてはならい、という想いからです。帯に示された目次を載せておきます。



日本の食料を守るのは日本です。他に世界中のどこにもありません。


メモ)
食糧:穀物を指す。
食料:穀物だけではなく、その他の農作物・畜産物・水産物を含む食品全般を指す。