■ 今和次郎。建築学者にして風俗研究家、考現学の提唱者、そして元祖路上観察者。民家、服装、風俗、観察対象は多岐にわたっていた。手元に『民家見聞野帖』柏書房があるが、東京美術学校(現東京芸術大学)の出身だけあって収録されているスケッチは抜群に上手い。
今和次郎展がパナソニック汐留ミュージアムで開催されている(「今和次郎 採集講義展」 会期 3月25日まで)。先日新聞にこの展覧会が紹介されていた。「労働者露台利用休息状態」は職人たちの寝姿を描いたスケッチ。他に「丸ビルモダンガール散歩コース」や「洋服ノ敗レ個所(中学生)」等々が展示されているようだ。 観たい。3月下旬に東京する機会がある、観に行こう。
観光地に出かけてガイドブックやパンフレットに載っている写真の撮影場所を見つけて、そこで同じような写真を撮って満足、満足、というのでは旅行があまり記憶に残らないし味気ない。スケッチブックを持参して、さっさっとスケッチをすればいいなと思いつつもなかなか果たせないでいる。 今和次郎の描いたスケッチを観て刺激を受けて、今年こそ春爛漫な風景をスケッチしよう。スケッチブックも水彩絵の具も机の引き出しの中にあるのだから・・。