■ 『福岡ハカセの本棚』福岡伸一/メディアファクトリー新書に紹介されている『縄文の思考』は是非読みたいと思った。
福岡さんはこの本について次のように紹介している。**縄文文化の研究者である著者は、土器、土偶、さらには三内丸山遺跡などのモニュメントから縄文人の思想や世界観を探ります。いったいなぜ縄文土器は、かくもデコラティブで使いづらい形をしているのか。7000個もの石をわざわざ運んでつくった大湯環状列石は、何のために建てられたのか・・・・。そうした謎の建造物の一つに、栃木県にある寺野東遺跡の環状盛土があります。
直径165mの輪っか状の土盛。それを形成する土層の数が、工事のおおまかな回数を示します。各層に交ざる土器から推定するに、トータルの工事期間はざっと1000年。つまり、数十世代にわたって工事が続けられた計算です。**(55頁)
完成させることが目的ではなく、未完成を続けるところにこそ意味があった記念物・・・。大変興味深い。今日(10日)入手できたので、『東北―つくられた異境』河西英通/中公新書の後で読むつもり。