透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

週末東京4 レオナール・フジタ展

2013-09-23 | A あれこれ



 鎌倉から都内に戻って、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中のレオナール・フジタ展を観ました。

フジタ(藤田嗣治)といえば「乳白色の肌」が特に有名な画家ですが、戦後、子どもたちを実にたくさん描いています。独特の表情をした子どもたちの絵が何点も展示されていました。小さなサイズの絵が多かったのですが、子どもたちのちょっと物憂げな表情は独特で存在感がありました。



フジタの絵はどれもスカッとした明るさがないんですよね。なんとなく暗い影が付きまとっているような・・・。

**国籍不明で、無表情、思考も感情もないような子どもたちの姿に日本とフランスの間で揺れ動く複雑な心境がみえます。**会場で手にしたリーフレットにはフジタの描く子どもたちの絵についてこのような説明文があります。



上の写真は2006年の秋、竹橋の国立近代美術館で開催された藤田嗣治展のチケットですが、ここに採用されている絵の女性の表情からもやはり同じ印象を受けます。

**現在、竹橋の近代美術館で藤田嗣治生誕120年の展覧会が開催されている。ポスターに採用された「カフェにて」の女性の物憂げな表情には、必ずしも生活が幸せではなかったという藤田の内面が現れている・・・。 **

私はブログの初めての記事に、このように藤田の絵の印象を書きました。

ところで、今回、ザ・ミュージアムで開催中の展覧会にはアトリエで制作するフジタの姿を捉えた、土門拳の写真も展示されています。乳白色の肌を一体どのようにして描き出しているのか・・・。フジタはその答えを明かさなかったそうですが、なんと、その答えが写真に写っているのです。貴重な写真だと思います。

また、フジタと交流があったというモディリアーニらの作品も少しですが展示されています。

10月14日までの会期です。


以上で今回の「週末東京」の記事を終わりにします。



週末東京3 そうだ 鎌倉、行こう!

2013-09-23 | A あれこれ

 あずさ東京週末フリーきっぷで横浜も、その先の鎌倉にも行くことができます。で、鎌倉まで行ってきました。



JR鎌倉駅で江ノ島電鉄の電車に乗り換えて長谷駅へ。駅から徒歩で10分とはかからずに鎌倉の大仏に到着。鎌倉の大仏を訪ねたのは小学校の修学旅行以来かもしれません。違うかな・・・。





ランチは古民家をリノベーションしたオシャレなレストランで。どうやら人気のレストランらしく、お客さんが次々に。満席と分かると予約をしていました。早めに入ったのは正解でした。

それから長谷寺へ。この寺には何年か前、紫陽花を見に来たことがあります。


長谷寺の山門


和み地蔵と彼岸花



長谷駅まで戻って、再び江ノ電で極楽寺へ。



茅葺きの山門。境内は撮影禁止ですから、写真はありません。


 


週末東京2 アートなひととき

2013-09-23 | A あれこれ



 東京でデート、じゃなかったアートなひとときを。

東京駅前のオアゾは丸善内のカフェで待ち合わせ。久しぶりに再会した友人と三井記念美術館で開催中の特別展へ。こちらの記事でこの展覧会のことを知りました。八重洲口北口から日本銀行の隣にある美術館までは徒歩で10分くらいでしょうか。

「志野、織部、瀬戸」 名陶鑑賞。

たっぷりとした志野。そのおおらかな造形がいいです。心が静まります。黄瀬戸の繊細なつくり、端正な作行き。これもまたいいです。織部の大胆な色使いと造形は現代アートのよう。

400年以上も前に造られた多様な茶陶に魅せられました。

自然に想を求める日本人の美意識ってやっぱりすばらしい、です。


アートな時を。次は根津美術館で開催中のこの展覧会。



理想の自然を描く室町水墨の世界。

余白の美学。

根津美術館は都会の喧騒の中に、こんなにも静寂な空間があるのかと驚かされます。時間があれば回遊式の庭園をゆっくり歩くのもいいかもしれません。カフェも素敵です。


 


431 週末東京1 高尾駅近くの火の見櫓

2013-09-23 | A 火の見櫓っておもしろい

■ 「あずさ東京週末フリーきっぷ」(←クリック)という便利で得なきっぷがあることを知らない人が案外多いように思います。下図に示されている東京フリーエリア内は週末(原則的に土日)の2日間乗り降り自由のきっぷです。このきっぷを利用して21、22日の両日、東京してきました。


JR東日本のHPの図を転載しました。


21日(土)の朝、松本発6時51分、いつものスーパーあずさ4号に乗りました。八王子で下車して高尾まで引き返しました(高尾は上図で分かりますがフリーエリア内です)。



高尾駅のすぐ近く、国道20号(甲州街道)沿いに火の見櫓が立っていることに、以前から気がついていたのです。列車の窓から見えましたから。

高尾駅を出て、国道20号を大月方向にしばらく行ったところにあるはず・・・。ない!ないぞ、火の見櫓。



消防団の新しい詰所がありました。屋上にモーターサイレン、後方に消火ホース乾燥塔。もしかして、もしかして・・・。



左隣のお菓子屋さん(写真)で訊ねました。

私「この辺りに火の見櫓があったと思うのですが・・・」
女性店員さん「隣に立っていましたが、去年取り壊しました」

やはりそうでした。火の見櫓は次第に姿を消しているのです。気を取り直して、駅まで引き返し、さらに八王子方面に向かって国道20号を歩くこと10分近く。

ありました!

 
431

遠くから、こんなふうに見えると、こころウキウキ、ワクワク、「東京ブギウギ」な気分です。





もっと近づいて、国道の反対側から撮りました。3角櫓に6角形の屋根と見張り台。オーソドックスなタイプです。消火ホースを引き上げる滑車の屋根がついています。残念ながら半鐘はありません。替わりにモーターサイレンが見張り台の下に設置してあります。

踊り場なしの外付け梯子、昇り降りするのは怖いでしょう。



手すりにはくるりんちょなデザインを施してあります。



美脚度 ★★★☆☆ の評価です。

メモ 「八王子市消防団第11分団第4部

高尾駅まで戻り、急いで停車中の電車に乗り込んで東京へ。

次稿に続きます。