■ NHKの朝ドラ「あまちゃん」で薬師丸ひろ子演ずる鈴鹿ひろ美がチャリティコンサートで潮騒のメモリーを歌いましたね。
透明感のある歌声がとてもさわやかで、偶々昼休みにテレビを見た私は心打たれました。春子(小泉今日子)が歌う同曲の都会的な雰囲気とは全く違う印象でした。
ドラマではコンサート会場が大いに盛り上がり、アンコール・コール。ここで、鈴鹿ひろ美が「実は私、薬師丸ひろ子さんの「セーラー服と機関銃」が好きなんです。アンコールにお応えして歌います」なんてことになったらおもしろいのに・・・、なんて思ってしまいました。ここまで遊ぶのは無理でしょうか・・・。
今までの朝ドラは「おしん」に代表されるように、つらい境遇、といって大袈裟なら、逆風にもめげることなく、明るく、強く生きる女性を描いた、真面目と評してよいかどうか分かりませんが、いかにもNHKといったドラマが主流ではなかったかと思います。それが、今回は違っていました。
遊び心いっぱいの、今までにない朝ドラですね。鈴鹿ひろ美の影武者(?)を春子が務めるという発想がまずおもしろい。宮藤官九郎の脚本が冴えています。音楽のアドリブっぽい感じもいい。
ところで潮騒のメモリーの歌詞の、来てよ その火を 飛び越えて が三島由紀夫の『潮騒』から来ていることは明らかで、ドラマの中にもこのことが出てきました。
今年の紅白で潮騒のメモリーが歌われることは確実だと思いますが、一体どんな演出になるのでしょう・・・。じぇじぇじぇな演出を期待しています。