■ 独身週末、昼間っからウイスキーで酔っぱらっていたわけではありません。専ら『吉田松陰 「日本」を発見した思想家』 桐原健真/ちくま新書と『日本の景観 ふるさとの原型』 樋口忠彦/春秋社を読んでいました。 と、ここまでは特定の読者を意識してこの週末をどのように過ごしたか書きました。
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読了した2冊のうち、『吉田松陰』については、結局字面を目で追っただけでした。やはりこの時代の基礎的な知識がないと読みこなせません。著者は大学で卒業論文も修士論文もそして博士論文も松陰について書いたとあとがきにありました。
**日本に生まれながら、日本が日本である根拠を知らなければ、どうして生きていけようか―松陰は水戸学者たちとの交流のなかで、そのように反省したという。(中略)ついに兵学者としてのみずからの存在意義を「長州藩」を越えた「皇国」を守ることに求めるに至る。彼はついにみずからが守るべき存在―「日本」―を発見したのであった。**(81頁)
**後期水戸学は、三百諸藩からなる封建的分邦という部分を越えた全体としての「日本」という自己像を、幕末日本の知識人や志士たちに与えたのであり、松陰もまたこうした主張に感化された一人だったのである。**(82頁)
このような論述を読んだことだけで良しとしておきます。今、書店には吉田松陰について書かれた本が平積みされています。他の本も読んでみよう、と思います。
『日本の景観 ふるさとの原型』はいままでに数回読んでいます。水色のテープは20代の時に読んだ本に貼ってあります。巻末に19811122 新宿紀伊國屋書店とメモ書きしてあります。どうも減冊していって残るのは若かりし頃読んだ本になるような気がします。
内容については稿を改めて書きます。食前のアルコール効果が出てきました・・・。