■ 火の見櫓のある風景 塩尻市内にて 201410
昨年の秋、久しぶりに風景スケッチをした。学生のころ、旅行先でスケッチをしたことが何回かあったが、その時以来のことだった。スケッチブックは新たに買い求めたが、水彩絵の具は当時のものを使い、絵筆は習字用で代用した。
まず、太めの油性ペンで線描。描き直しができないところがいい。とに角先に描いた線を活かすように次の線を描いて、30分くらいでなんとか全体をまとめた。遠景と近景とで描き方を変えるにはどうすればいいのか、線をどのように省略するか・・・。太めのペンで描くのは初めてだったから、よく分からないままに描いた。
近景に刈り取りの終わった田圃、あぜの向こうに黄色く色着いた刈り取り前の稲穂、その向こうに住宅が何件か並んでいる。2階建の住宅の屋根が単純ではなく描きにくかった。電柱は迷ったが結局描き入れた。その背景に重なる山の稜線。描き込み過ぎると遠近感が表現できない。一本のなめらかな線で稜線を描きたいが難しい。
次に着色。実際の色を再現しようとはしないで、好きな色だけ使って、さっと仕上げた。小一時間で描き上げたスケッチ。描き方にルールなどあるものか、描きたいように描けば良い。
旅行先で美しい風景に出会ったら写真を撮ってハイ終わり、ではなく、スケッチをすれば思い出になる。どんな絵でも額装すればサマになるから、リビングにでも掛けておけばいいかもしれない。自宅をリフォームしたとき、リビングにピクチャーレールを付けてもらった。
北は角館、弘前。南は津和野、長崎・・・。桜咲く季節になったら、どこかスケッチ旅でもしたいものだ。