透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「オリエント急行殺人事件」

2017-12-11 | E 週末には映画を観よう

その日、一等車両は容疑者で満室でした。

■ 今月8日に公開が始まった「オリエント急行殺人事件」を観た。

しばらく前にDVDで観た旧作(1974制作 過去ログ)とどう違うのかが関心事だった。

出演していた俳優は旧作の方が個性が際立っていて、動きの少ない、静的な演技も魅力的だった。主人公のポアロだけは今回の作品の方がよかったかな。

旧作と一番違うのは雪崩で立ち往生した列車からポアロや乗客が外に出ること。対応上したところも全く違っていた。この作品はすべてがオリエント急行の中という閉鎖空間の中でストーリーが完結していることろがミソのはずなのに。

一番の驚きはラスト、乗客を前にポアロが謎解きをするシーン。先頭車両が脱線していて、復旧作業中は危険ということで、すぐ近くのトンネルの入り口に乗客たちは避難しているのだが、そこで、ポアロが2通りの推理をする。前作は当然この場面は車両内で行われた。

では、旧作とこのリメイク版とどちらが好みかと訊かれると・・・。

旧作は列車のインテリアは豪華だったが、全体的に地味だった。今回は映像はもちろん綺麗だったけれど、演出が派手過ぎたかな・・・。原作者のアガサ・クリスティーは原作に忠実な映画化を望んでいたとか。

映画の評価は旧作も今回作も暇ならどうぞ、かな。