透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

2017年の映画

2017-12-28 | E 週末には映画を観よう

■ 毎年映画館で4、5本の映画を観ている。今年も5本観たが、すべて洋画だった。ダイアリーに記録する代りにチケットの半券を貼り付けてある。

1月   ザ・コンサルタント
3月 パッセンジャー
7月 ライフ
11月  ドリーム
12月  オリエント急行殺人事件

今年の飲み納め(と言ってもお酒ではなく、コーヒー)をしようと松本市梓川のカフェ バロへ。

いつものカウンター席について、雑談するうちに今年観た映画に話が及び・・・。この5つのタイトルを挙げるも、「ライフ」と「ドリーム」については、全く何も思い出せないという状態。脳の機能不全か?

カウンター内のカクさんからヒントを得てようやく思い出すことができた。

そうだった、「ドリーム」は時のアメリカ大統領がケネディの頃(1961、2年)、NASAで活躍していた黒人リケジョ3人の実話に基づく物語だった。コンピューターのない時代で、衛星の軌道などすべて手計算で求めていたころの物語だが、その難しい計算をこなしてNASAのプロジェクトを支えていた極めて優秀な黒人女性たちが主人公だった。

原題は「Hidden Figures」、意図的に隠された人たちという意味だと私は解する。国家的なビッグプロジェクトの重要な部分を黒人女性が担っていることを人種差別のある世間に積極的に知らせることは躊躇われた、という背景があったことを示す原題のはず。それが「ドリーム」などという的外れ、トンチンカンな邦題になったものだから、内容を思い出せなかったのだ(と脳の老化を認めようとはしない)。



上司のハリソンが有色人女性用トイレの室名札をハンマーで叩き壊して一言、「NASAじゃ、みんな小便の色は同じなんだ!」。

幸いなことにNASAで彼女たちは実力が認められ、信頼もされて重要なポストに就くことができたが。

来年はどんな映画を観ることになるのだろう・・・。


 


2017年の本

2017-12-28 | A ブックレビュー

 早いもので今年、2017年も数日を残すのみとなった。

今年読んだ本を「ブックレビュー」で確認すると、12月の5冊を含めて49冊だった。ここ何年か減り続けていて、昨年の58冊よりさらに減った。読書は量より質、とはいうもののやはり気になる。



今年は高田 郁さんの時代小説シリーズみをつくし料理帖』全10巻/ハルキ文庫を読んだことが一番の収穫だった。

 主人公の料理人・澪は占い師によって「雲外蒼天」という人生が示される。この蒼天はいかなる苦労があろうとも、いつか頭上には青い空が広がる、という意味だが、これが高田さんの読者への励ましのメッセージであろう。この蒼天ということばは読み始めた年越し本のタイトル『蒼天見ゆ』(葉室 麟/角川文庫)にもなっている。




『ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学』本川達雄/中公新書

何冊か読んだ新書の中ではこの本が興味深かった。

生物のカラダをはじめ、自然が創り出したものは理に適っているから、人が後からデザインしてつくるもののお手本になっている。

自然はすごい!!