1009 榛原郡川根本町水川 4脚4〇 半〇のカンガルーポケット型 撮影日180526
■ 到着地に設定していた川根本町役場を過ぎて更に大井川の右岸・国道362号を北上した。で、この火の見櫓に遭遇した。
櫓は脚部の少し上からほとんど逓減していないで見張り台、更に屋根まで伸びている。途中上下より細くなっているように見えるが、踊り場と外付け梯子による錯覚であろう。今まで長野県内で見て来た火の見櫓とはかなり姿を異にしている。見たこともないもの、珍しいものを目にした時の、驚き。好奇心を刺激されることによる喜びを感じた。
この屋根を何に喩えよう。人は見たこともないものを目にした時、既知のものに置き換えて理解しようとする。クラゲ? 西洋のおとぎ話にでてくる森の家? 日本の建築文化には見られない造形だ。
踊り場から見張り台までの外付け梯子 梯子の外側だけ手すりを付けてある。このような設置の仕方も今まで見たことがなかった。
脚部はかなり短かくがっしりしている。1段目のブレースも同じくがっしりしている。この脚とスレンダーな櫓はイメージ的に結びつかない。消防信号板の下に設置されている銘板によるとこの火の見櫓の建設年は昭和32年(1957年)11月。
この櫓にも水平ブレースが設置されている。かなり幅広のリング。
消防団詰所に表面が平滑な半鐘が吊り下げてある。建築デザインはとうに全国共通。