■ 人生読本『君たちはどう生きるか』吉野源三郎/岩波文庫を読み終えた。コペルニクスに由来するあだ名のコペル君は旧制中学の2年生。早くに父親を亡くした彼におじさん(母親の弟)が人生訓を日常生活に結び付けて分かりやすく説く。
『日本の無戸籍者』井戸まさえ/岩波新書を読み始めた。何らかの事情で出生届が出されていない、あるいは戸籍が滅失している「無戸籍者」が少なくとも一万人いるといわれているそうだ。
本書の章立ては次の通り。
第1章 「無戸籍問題」とは何か
第2章 「法律」という壁
第3章 「戸籍」とは何か
第4章 消えた戸籍を追って
第5章 グローバリゼーションと戸籍
第6章 「戸籍」がなくなる日
一昨日(18日)の朝、書店でこの新書を目にした時、松本清張の『砂の器』を思い出した。主人公は大阪が空襲に遭って住民の戸籍が焼失したことに乗じ、新たな戸籍を作って別人に成りすます。彼にはそうまでして隠したい過去があった。過去の消去は完璧だと思われたが、彼の過去を知る人物が突然現れて・・・。
『日本の無戸籍者』を買い求めてスタバへ。カウンターの前に立つとショートカットの女性店員が「ホットコーヒーをマグカップでご用意します(ネ)」。 おじさんはうれしい。
2階のいつもの席で早速読み始めた。
戸籍があることがあたりまえだと思っているが、どんな理由で無戸籍になってしまったのだろう、どうすれば戸籍を取得することができるのだろう・・・。
追記:偶然にも第3章で『砂の器』が取り上げられていた。**後述するが作家松本清張が『砂の器』で描いた戸籍偽装世界は誰にでも起こりうることだった。**(98頁)この後、その内容が紹介されていた。