■ 建築家・宮脇 檀の本をKさんに差し上げることに。
自室の書棚はカオスな状態だが、建築関係の本を並べてある棚は比較的整然としているので、この4冊を難なく取り出すことができた。まだ他にも数冊あるような気がするが・・・。
『旅は俗悪がいい』中公文庫は1989年3月に読んだ。パラパラとページを繰っていて、第2章「目覚めることが旅である」の「塔 ―― 登ってよし、眺めてよし」という節の次のような件が目に入った。
**高い所に登ってみれば、全体のスケール、拡がり、屋根の形状と材質、建物の規模と分布度、その豊かさ貧しさ、広場や通りの位置、モニュメント(記念建造物)の配置など、なるほど、本当にいろいろなことがわかってくる。だから私は高い所に登るのが好きだ。東京タワー、京都タワーなどという俗な所から始まって、木曽路の奈良井の火の見櫓、大和の宝輪寺の塔、滋賀は五個荘の寺の棟瓦の上などと数えればきりがない。**(41頁)
奈良井の火の見櫓というのはこの火の見櫓(165)のことではないか。
『旅は俗悪がいい』を読んだ30年前に上掲の件で、火の見櫓に関心を持っていたら今や火の見ヤグラー歴40年・・・、と残念にも思う。
Kさん『檀流クッキング』は宮脇 檀ではなく、檀一雄の本でした。
川上弘美の本は私の書棚からYさんのところへ、村上春樹の本はTさんのところへ。次は誰の本を誰に?