撮影日 150418
■ 松本市内を流れる女鳥羽川の右岸の細い道路沿いにある今町亘理神社(松本市大手)。女鳥羽橋の上から見るとこんな様子。徐々に狛犬観察のスタイルを固めていきたいが、まずは狛犬の棲息環境の全体像を把握することにしたい。
この神社に狛犬がいることに以前から気がついていた。昨日(18日)の早朝、善光寺に出かける前に行ってみた。
鳥居のところから拝殿を見る。なんと狛犬が2対いる! この狛犬たちが守護する御祭神も知っておきたい。
いろんな神様を祀っているんだな~
昭和26年(1951年)に両社が合祀されて今町亘理神社となったそうだ。拝殿前の説明板によると、亘理(わたり)は渡りに由来し、女鳥羽川の渡し場の安全を祈願したものだという。そう、かつては女鳥羽川を舟が行き来していたのだ。その様子を撮影した写真を見たことがある。
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さて、まずは手前の狛犬から。台座を見ても建立年が見つからない。でもなんだか古そうな雰囲気。頭のてっぺんが窪んでいる。
右側の獅子 顔の表情にそれ程の恐さは感じない。嵌め込んだような卵型の眼。阿形の口の中が紅い。首の位置に、ケーキを飾るクリームのような形のたてがみがついている。鳥居側に顔を向けないで前を向いている。
前脚は長袖のシャツでも着たかのよう。後ろ脚を折り曲げて蹲踞の姿勢。体は少し痩せ形。
しっぽはすっとまっすぐ伸びている。
左側の狛犬 首周りの意匠が特徴的。
後ろ姿はこんな感じ
狛犬はもともと頭に一角があったのに。その角のところが窪んでいるのはなぜだろう、どのような意図があるのだろう・・・。
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拝殿に近いもう1対の狛犬
右側の獅子は大きな玉を左前脚で押さえている。脚の細部まで表現していない。
玉の表面の様子が獅子とは違う。玉は後年、交換されたのではないか。
しっぽの意匠が1対目とはかなり違う。なるほど、違うんだな~。
左側の狛犬には子どもがいて、前脚で頭を押さえている。この子どもも後年のものではないか。石の表面の様子が親と違う。親の方はなんだか老いた印象。疲れた顔のようにも見える。
なんとも不思議な形のしっぽ。 この狛犬はしっぽに特徴がある、と観た。
火の見櫓もおもしろいが狛犬もなかなかおもしろい。
見習わなくてはいけないです(^^;
手前側の古いほうの子達は明和6年9月生まれで、
吽形の足座の正面に記されていますね。
自分が知っている情報では松本市内の石造狛犬のうち
記銘のあるものでは最も古い狛犬なので、
貴重な存在ですね
よく見ると私が撮った写真にも写っています。
改めて現地確認します。
**自分が知っている情報では松本市内の石造狛犬のうち記銘のあるものでは最も古い狛犬なので、**
そうなんですか。
私はいきなりそんな狛犬に出会ったというわけなんですね。