■ 安曇野在住の作家・永田浩幸さん(過去ログ)には『あ、火の見櫓!』(プラルト2019)を中日新聞の「旬」という月1回発行のタブロイド紙で紹介していただいた(2019.11)。
『安曇野文芸』は1998年に創刊された文芸誌で年2回、4月と10月に発行されている。この雑誌の最新号(2020年4月号)に永田さんの「滅びゆくものへの賛歌」と題した作品が掲載されている。この作品でも『あ、火の見櫓!』を取り上げていただいた。
「滅びゆくもの」と火の見櫓の現状をズバリ表現されると、もちろんその通りなのだが、現実を直視したくない者としては寂しい気持ちになるのも事実。
で、「賛歌」。「賛歌」と聞くと「雪山賛歌」という歌が浮かぶが、この賛歌とはほめたたえる気持ちを表す歌のこと。「滅びゆくものへの賛歌」、なるほど確かに。私の現在の火の見櫓に対する気持ちを的確に表現したタイトルだと思う。**次々と姿を消していくもの。だから愛おしい。**(75頁)
永田さんも本を読んでから火の見櫓が気になるようになったと書いておられる。発見した時は、なんだかうれしかったとも。
嬉しい。