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撮影日2020.06.28
■ 庭の紫陽花がようやく見ごろになってきた。ぼくは紫陽花を見ると水戸部アサイが浮かぶ。たぶん名前からの連想だと思う。アジサイとアサイ。
水戸部アサイは詩人にして建築家であった立原道造の恋人。昭和13年、立原はアサイとの結婚後の新居、ヒヤシンスハウスを設計する。建築予定地をふたりで見に行ったようだが、新居は立原の死によって設計だけに終わってしまう・・・。(ヒヤシンスハウスは2004年にさいたま市の別所沼公園に残された図面によって建設されている。およそ70年の時を経て・・・。)
『立原道造・愛の手紙』小川和佑(毎日新聞社1978年発行)に水戸部アサイのポートレートが掲載されている。その清楚な姿は紫陽花に喩えるのに相応しい。