透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

三郷北小倉の御柱

2016-01-07 | A あれこれ

 旧三郷村(現安曇野市三郷)の北小倉地区は松本盆地の西端、里山の麓にあります。この地区の3つの集落では毎年元日の早朝に御柱を建てます。向きは東、初日に向けます。御柱の●は太陽を意味する日天、下の白い三日月形の飾りは月天といいます。

御柱は道祖神の脇に建てられます。これは道祖神祭りなんですね。子どもたちがまだ暗いうちから「御柱たて 出てくれやい」と言いながら集落内を回ると、何人もの人たちが集まり、力を合わせて建てるということです。歳神様がこの御柱を依り代に降りてくる、というわけです。

ところで、三九郎(どんど焼きと呼ぶ地域もあります)は御柱の回り、歳神様降臨の聖域を焼き清めるという意味があるという説明がなされます。そうだとすると、御柱を建てる前に焼き清めの行事として三九郎が行われるという順序のはずですが、それが違ってきたということなのでしょうか。穂高には大晦日に三九郎(と呼ぶかどうか分かりませんが)をする集落があると聞いたことがあるような気がします。これだと順序が合っています。また三九郎は一年間に集まった悪霊を焼き祓う行事というような解釈、説明もあるようです。

6日(以前は7日)に「御柱寝せ」が行われます。「御柱寝せ 出てくれやい」と言いながら子どもたちが集落内を回り、集まって来た人たちで御柱を倒すのです。

御柱寝せの昨日、カラフルな和紙でできた御幣は各戸にお守りとして配られ、去年の御幣はその時に集められて三九郎で燃やされたはずです。







下区の御柱と道祖神






歳神様の依り代、正月だけのランドマーク。





中村区の御柱と道祖神



抱肩握手像






上区の御柱と道祖神





女神は酒器を、男神は盃を持ち、もう片方の手を相手の肩に置いています。抱肩握手像や祝言跪座像ならよく見かけますが、このようなミックスタイプはあまり見たことがありません。

女神は無理な姿勢に見えますが・・・。


 


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