透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

57 火の見ヤグラー

2014-04-19 | C 名刺 今日の1枚



57
枚目 信濃毎日新聞社 安曇野支局長

 何日か前に松本市梓川のカフェ・バロで安曇野市のヤグラーのぶさんとふたりで信濃毎日新聞の取材を受けた。その際、57枚目の名刺を安曇野支局長に渡した。その取材がようやくわれら「火の見ヤグラー」という見出しの記事になって掲載された(20140418)。信州ワイドという全県版1面のちょうど4分の1を割いた記事で、見出しが大きいから目立つ。

この記事でいままで火の見櫓のことなどまったく関心がなかったという読者が火の見櫓に注目するようになってもらえたら、そして火の見ヤグラーの仲間になってもらえたら嬉しい。 
 


 


LIFE!

2014-04-18 | E 週末には映画を観よう


映画のチラシ

■ 映画 「LIFE!」を仕事帰りに観た。 

有名な雑誌「LIFE」のネガフィルムの管理係をしているウォルターが主人公。40代で独身の彼は同僚の女性に密かに恋心を抱いている。その女性を演じたのはクリステン・ウィグという女優だが、ぼくの好みのタイプだった。

「LIFE」が休刊することになって、その最終号の表紙に使う予定だったネガが行方不明になってしまったことから、彼のネガ探しの大冒険の旅が始まる・・・。

中年男よ、人生やり直せる、あきらめるな!がこの映画のメッセージ。 そう、人生まだまだこれからだ!


 


松本城の桜

2014-04-16 | A あれこれ

 ブログを始めたのが2006年の4月16日でしたから、今日、16日は8回目のブログ誕生日です。
いつも閲覧していただきまして、ありがとうざいます。これからもよろしくお願いします。


 


乾小天守(高さ16.8m)





開放的な月見櫓の朱塗りの手すり


春のフォトアルバム 松本城にて 撮影日 140416


 


文系本、理系本

2014-04-16 | A 読書日記



『桜は本当に美しいのか 欲望が生んだ文化装置』 水原紫苑/平凡社新書を読み終えた。記紀、万葉集から古今集、枕草子、源氏物語、新古今集・・・、能・歌舞伎、近代文学、そして現代の短歌や歌に至るまで、文学に於いて桜がどのように扱われてきたのか、表現されてきたのか、その過程を辿る。

山にひっそりと咲いていた桜を俗界に招きいれて、耐え得ぬほどの「重荷」を負わせたのは人の罪ではないか、と著者は言う。桜文化の創造と変容を論考した文系本。



さて今度は理系本、『脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体』中野信子/幻冬舎新書を読む。ヒトの脳は頑張っている自分への「ご褒美」として快楽物質を用意した・・・。


 


道祖神に色をつける

2014-04-12 | B 石神・石仏

 安曇野には何体くらいの道祖神があるのか。道祖神の数を正確に示すことは難しい。だが、このように数を問われた時は約600体と答えればよさそうだ。

道祖神には文字碑と双体像とがあって(*1)、双体像には抱肩握手像や祝言像、笏扇像などがある。中には像に色をつけた彩色道祖神もある。

今日(12日)の午前中、穂高の本郷地区で地元の子どもたちが道祖神や恵比寿像、大黒像に色をつける行事があった。







30分くらい要しただろうか、道祖神や恵比寿様、大黒様は子どもたちに化粧直しされてきれいになった。

真円のフレームのなかで男神と女神が互いに肩を抱き、握手をしている。そう、このタイプが抱肩握手像。右側の文字は安政五牛年、左側は三月吉祥日と読める。政は偏とつくりを分けて縦に配置している。以前にもこのような書き方を見たことがあったので、なんとか読むことができた。

安政五年は西暦で1858年、この年から翌年にかけて安政の大獄、幕府による弾圧が行われていると日本史の復習。

道祖神にいつ頃から彩色するようになったのか分からないが、江戸末期に祀られ道祖神が150年もの時を経て今なお地元の人たちに大切にされていることに感銘を受けた。


*1 他に陰陽石などもある。


「桜は本当に美しいのか」水原紫苑

2014-04-11 | A 読書日記



■ 先週の土曜日(5日)、日帰り東京した際、東京駅前のオアゾの丸善でこの本を買い求めた。「桜は本当に美しいのか」と改めて問われると答えに窮する。

**記紀・万葉の昔から、王朝文学、能・歌舞伎、近代文学、現代短歌、そして二一世紀の「桜ソング」まで―。「桜は美しい」という美意識は、実は「創られた伝統」であった。
桜が背負わされた人々の欲望の正体。** とカバー折り返しの文章にある。そうか・・・。

本書に収録されている読み慣れない万葉集や古今集の和歌を読み始めた。この歳になると理系的な素養より、文系的な素養の方が欠かせないと感じる。まあ、今更不勉強を嘆いても仕方無い。

本書で、どのようなプロセスで桜に「重荷」を負わせたのかが明かされる・・・。桜の季節に相応しい本。


 


やはり春はあけぼのだ

2014-04-10 | A あれこれ



昭和の、いや平成でも美女の小泉今日子は ♪なんてったってアイドル と歌った。

平安の才女、清少納言は 春はなんてったってあけぼのよね~ と綴った。

朝早く起きた。

東の空がピンクともオレンジともつかない色に染まっていた。

散歩してツバメを見た、ウグイスの鳴き声を聞いた。 

やはり春はあけぼのだ。


 


「川あかり」葉室麟

2014-04-09 | A 読書日記



 いままでに読んだ葉室麟の時代小説の中で(といってもそれほど多くはないが)もっとも娯楽性のある作品、と感じた。帯にある通り、藩内で一番臆病者と言われている若い男が藩略もあって刺客を命じられる。到底果たせそうにない相手だが。さてどうなるか・・・。

川止めにあって、偶々安宿に居合せた連中は皆何やら訳あり・・・。彼らとの間に生まれる情、この場合は友情という陳腐な表現が一番相応しい。そう、これは楽しく、そしてちょっぴり切ない友情物語だ。

**七十郎は、顔に笑みを浮かべ、遠く青々とした山並みへ向かって足を踏み出した。**

この作家の他の作品と同様、ラストはさわやか、でもなんとなく寂しい・・・。


 


俯瞰景を表現する

2014-04-08 | A あれこれ


サントリー美術館のミュージアムショップで買い求めた絵はがき



 俯瞰景を表現する西洋的な方法を知った江戸の絵師たちは喜んだに違いない。この広重の錦絵は湯島(湯嶋)から確か浅草方面を俯瞰したもの。ということは遠くに見える塔は浅草寺の五重塔か。

で囲ったところに立っているのはたぶん火の見櫓。この地域が町人地だとすれば(江戸の町の構成を知らないので分からない・・・)火の見櫓の高さは3丈(約9メートル)くらいのはずだ。高さ制限が変更されていなければ。

景色を見ている男の後ろ姿が鑑賞者の視線を街並みに誘導している、というような内容の解説文がこの絵にはあったかと思う。


 


高砂天祖神社の狛犬

2014-04-08 | C 狛犬

週末東京6

 阿吽の吽形と、仁王像と同じように言うのかどうか、向かって左側の狛犬の台座に「東宮殿下 御外遊記念  大正十年十一月建之」とある。昭和天皇が皇太子であったこの年にヨーロッパを歴訪している。







この狛犬のように参道の方に顔を向けているものもあるし、正面を向いているものもある。狛犬にもいくつかの観察ポイントがあるのだろうが、まったく分からない・・・。が、自分なりに観察ポイントを見い出して楽しめはいいのだ。これは対象がなんであれ同じこと。狛犬の顔の表情を観察するだけでもいいではないか。

狛犬は平安時代に日本に伝わったという。火の見櫓のはじまりは江戸時代の前期、歴史の厚みが違う・・・。