透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

国宝 安楽寺八角三重塔

2019-06-09 | A あれこれ

 別所温泉は塩田平を縁取る里山の麓にある。安楽寺はその温泉街の奥、山腹にひっそりと佇んでいる。





山門に続く長い階段をゆっくり上る。山門に立つと石畳のアプローチの正面に大きな寄棟屋根の本堂が見える。手入れの行き届いた庭木が奥行き感を強調している。



めざす三重塔は本堂の更に奥、山の中にある。急な階段を何段ものぼる。



四重塔ではないか、と思うが初重は裳階。2004年(平成16年)の調査により塔の用材の伐採年が1289年と判明し、1290年代(鎌倉末期)に建立されたことが証明された、とチラシの説明文に載っている。説明文にはわが国最古の禅宗様建築ともある。





大法寺の三重塔は美しく、安楽寺の八角三重塔は珍しい。

やはり人は美しいものに魅せられ、珍しいものに惹かれる。



 


1192 上田市浦野の火の見櫓

2019-06-09 | A 火の見櫓っておもしろい


1192 上田市浦野 4脚4〇型 撮影日190608

 昨日(8日)青木村の大法寺三重塔と上田市別所温泉の安楽寺八角三重塔を見に行ってきた。どちらも国宝だ。火の見櫓巡りが目的ではないとは言え、やはり気になる・・・。

青木村から別所温泉に向かう途中出合った火の見櫓。干してある消火ホースの様子から、見張り台床面までおよそ9mくらい、総高は13mくらいか。見張り台の大きさと比べて屋根が小さい。半鐘を屋根下に組んだフレームから吊り下げてある。これは珍しい。




見張り台の手すりに付けたフックに消火ホースを掛けてある。こんな掛け方をするんだ・・・、なるほど。



東信ではカンガルーポケットが珍しくないが、この火の見櫓には櫓内に納まる簡易な踊り場を設置している。



脚部にアーチ部材を用いてはいるが、トラス構造にはしていない。


 


国宝 大法寺三重塔

2019-06-09 | A あれこれ

■ 国の文化審議会が松本の旧開智学校校舎の国宝指定を答申した。このことで長野県内の国宝は10件となる。その内、建造物は6件で三重塔が2件ある。小県郡青木村の大法寺三重塔と上田市別所温泉の安楽寺八角三重塔だ。どちらも見たことがあるが、昨日(8日)改めて見に行った。


大法寺三重塔







屋根は檜皮葺きで、各層の勾配も軒先のカーブも同じではなく、3層が一番きつい。見上げて見た時に違和感を感じないように配慮したのかもしれない。

それにしても美しい・・・。




 


ゆ~ぷる木崎湖で黒部ダムカレーを食す

2019-06-06 | F ダムカレー



 昨日(5日)の昼食は久しぶりに黒部ダムカレーだった。

同僚が発注した他物件と同時施工だったが、施工に要した時間は16分だった。敷地は白くて円い皿でサイズは直径約30cm。ライス堰堤の長さは25cm、堰堤幅5cm、堰堤高4cm。いずれも竣工検査で私が測った数値。

ダム下流域は自然豊かでサニーレタス、カボチャ、ニンジン、それからカツ。柑橘類は何かな? カレールーダム湖に浮かぶのはサツマイモの遊覧船ガルベ、旗付き。



前回忘れた施工会社の外観の撮影、今回は覚えていた。


 


旧開智学校の塔

2019-06-06 | A あれこれ



 前稿に載せた旧開智学校校舎の写真には八角形の塔が写っていない。塔の壁には開口部があるが、本稿はこの開口部について。

下の写真に注目。開口部の形が違う。これまでこの塔を何回も見ているが、開口部の形が全て同じではないことに初めて気がついた。

右の開口部は組積造(石積みの壁)の開口部を模していて、アーチ頂部は他とは違う形のキーストーンになっている。これは言うまでもなく「洋」のデザイン。それに対して左の開口部は「洋」ではない。これを私は花灯窓(花頭窓などとも表記する)、つまり「和」と見た。で、ここにも和洋折衷があると指摘したい。


 


旧開智学校の天使

2019-06-06 | A あれこれ



 松本市開智の旧開智学校校舎が国宝になる。先日、外観を観察した。この校舎の特徴、そして魅力は、なんといっても正面中央部の和洋折衷のデザイン。



6月5日付信濃毎日新聞朝刊でこの天使が取り上げられ、手足の爪が赤く塗られていることが紹介されている。

天使が赤いマニキュアとペディキュアをしていることは記事を読むまで知らなかった。先日撮影した写真で赤い爪が確認できる。

天使には性別が無いそうだが、この天使には凸がついている。このことについては以前書いた(過去ログ)。


 


朝カフェ読書

2019-06-04 | A 読書日記



■ 日常の中に組み込んだ非日常が、日常になった。

朝カフェ読書も週2回ともなると、もはや非日常ではなく日常のひと時だ。今朝(4日)もスタバに7時半の開店と同時に入店。注文するまでもなく、ホットコーヒーのショートがマグカップで供された。

2階のいつもの席に着き、『3001年 終局への旅』アーサー・C・クラーク/ハヤカワ文庫を小一時間読む。

日々金銭的なゆとりは無理、でも時間的なゆとりは持ちたいものだ。


 


― 火の見櫓のある風景

2019-06-03 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)火の見櫓のある風景 北安曇郡松川村板取 撮影日190602 
後方に爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳がうっすらと見えている。

 火の見櫓に近づいて、細部を観察するのも好いが、遠くから火の見櫓のある風景を楽しむのも好い。昨日(2日)所用で安曇野市穂高まで出かけたついでに北隣の松川村まで足を延ばした。この火の見櫓は安曇野ちひろ美術館の近くに立っている。絵になる風景を脳内検索した結果、この火の見櫓もヒットしたので出かけた次第。だが、この風景は描きにくい。



この風景は好いかもしれない。



 


スタバで朝カフェ読書

2019-06-02 | A 読書日記



 昨日(1日)スタバで朝カフェ読書をした。

いつもの席で『3001年終局への旅』アーサー・C・クラーク/ハヤカワ文庫を読み始めた。カバーに描かれているモノリス、小説でこの黒い直方体の辺のプロポーションは1:4:9となっているが、映画でもこの絵のように厚みが薄く描かれる。このようなスマートなプロポーションでないと、スーッと飛行するイメージにならないから、だろうか。

**やがて星々の領域では、進化が新しいゴールをめざしはじめた。地球を最初に探検に来たものたちは、とうに血と肉の限界に達していた。機械が肉体より優れたものになるが早いか、引っ越しのときが来た。はじめは脳を、つぎには思考だけを、彼らは金属と宝石の光りがかがやく新居に移しかえた。この姿で、彼らは銀河系をさまよった。もはや宇宙船はつくらない。彼ら自身が宇宙船であった。しかし機械生命の時代はたちまち過ぎた。(中略)彼らはほどなく純粋なエネルギーの生物に変貌した。**(12、13頁、下線は私が引いた)

先日観た「2010年」について、**探査を試みるが謎の電磁波の妨害を受ける。この妨害はディスカバリー号の船長だったボーマン船長からの警告だった。この辺りは理解しにくいが、ボーマンは人間から別の生命体となっていたということだろう。**と書いた。下線がこのことの説明になっているのでは。

6月の1冊目はこのSF。今年は新書から文庫(小説)へ。


 


「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を観た

2019-06-02 | E 週末には映画を観よう

■ 昨晩(1日)「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を観た。

登場する主な怪獣はゴジラの他に懐かしのモスラ、ラドン、キングギドラ。本作ではゴジラとキングギドラの戦いがメインで、モスラとラドンはどちらかというと脇役。

これらの怪獣たちは1964年に公開された「三大怪獣 地球最大の決戦」において壮絶なバトルをしている。この映画は地球で生まれた三大怪獣ゴジラ、ラドン、モスラが力を合わせて、宇宙怪獣キングギドラと戦い、地球を滅亡の危機から救うというシンプルなストーリーだった。

この古い映画で、ラドンは阿蘇山の火口から出現するが、本作ではメキシコ、モナ島の火山から出現する。またキングギドラは黒部ダム近くの峡谷から、南極へ出現場所を変えている。モスラは古い映画ではインファント島(架空の島)から、ザ・ピーナッツ演ずるふたごの小美人が歌で呼びよせられるが、本作では中国の雲南省が出現地。ザ・ピーナッツが歌った「モスラの歌」のメロディーが本作のラストでエンドロールと共に流れた。ゴジラは当然、昔も今も海から出現する。

昨晩観た映画では未確認の巨大生物(怪獣)の調査・研究をする機関であるモナークに所属する科学者たちのリーダー的な存在として芹沢猪四郎博士(渡辺 謙)が登場する。ネタバレになるが、彼は自分の命と引き換えにゴジラを生き返らせる。ゴジラは今回も地球の守護神として描かれている。

怪獣たちの戦いぶりをこれほど激しく描く必要があるのだろうか、と映画を観ていて思った。この映画では17体の怪獣が世界各地に出現し、都市を破壊し尽くす。ゴジラとキングギドラの戦いの描写も激しすぎる(と私は感じた)。何も激辛カレーでなくてもカレーの辛さを味わうことはできる。じっくり辛いカレーを味わうのに相応しい辛さがある。怪獣の戦う様子の描き方も同様だと思うのだが。

過激な描写の映画が多い中、観客も制作スタッフも感性を鈍らせたか、いやこれが今のアメリカ、ハリウッド映画、ということか・・・。