■ 金融庁金融審議会の年金に関する報告書
・公的年金の水準については、中長期的に実質的な低下が見込まれている。
・年金の給付水準が今までと同等のものであると期待することは難しい。今後は、公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性がある。
上掲の文章は信濃毎日新聞6月13日付朝刊の4面に掲載された記事からの引用。
■ 年金制度の現状維持は困難、という指摘は前々からあり、週刊誌でも時々取り上げていた。少子高齢化によって、騎馬戦のように3人で1人の老後を支えればよかった時代はとうに過ぎ、今や肩車状態、1人で1人の老後を支えている。今後はおんぶにだっこ、1人で2人を支えるような状態になるのではないか(この状態には根拠がなく、私の勝手な推論。でも実態とそうかけ離れてはいないと思うが、どうだろう)。『日本の年金』駒村康平/岩波新書を読めば、この辺りのことが分かるかもしれない。書店でこの本を探してみよう。
年金支給開始年齢は近い将来70歳になるだろう、という予想もあるし、やがて75歳になるという厳しい予想もある。これは単なる主観的な「予想」ではなく、年金制度保持のための客観的な根拠に基づく「予測」なのかもしれない。70歳まで年金をあてにせず、働いて生活費を稼いでくださいよ、ということか。そういえば今現在本人が希望すれば65歳まで雇用しなければならない、と法的に規定されているが、これを70歳まで延長するという動きが既にある。これは年金支給開始年齢を70歳にするということにつながっているのだろう。
年金制度の健全な再構築は、日本の人口の年齢構成から判断すれば無理、無理。肩車状態をどうやって騎馬戦状態に戻すというのか。
■ 寓話「アリとキリギリス」
老後の暮らし、30年として不足する2000万円の蓄えが必要か、20年だと1300万。鄙里で質素に暮らすしかないな・・・。