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史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

川口 錫杖寺

2008年10月05日 | 埼玉県
(錫丈寺)

大河ドラマで幕末が取り上げられると、つい見てしまうが、今年も幕末を舞台とした「篤姫」が放映中である。画面に向かって
「そんなわけないだろう」
と一人で突っ込みを入れている。「篤姫」も史実に反した作り話が目につくが、村岡、幾島、瀧山といった登場人物は実在の人物である。ただし稲森いずみが演じる瀧山は、文化二年(1805)の生まれというから、幕末には五十歳を過ぎた老女だったはずであり、まだ三十代の女優が演じるには本来無理がある。

錫杖寺はJR川口駅から歩いて10分ほど。川口郵便局の裏手に所在している。錫杖寺は日光御成道川口宿に面し、歴代将軍の日光参詣時の御休息所、或いは鷹狩りの際の御膳所として利用された。本堂の背後に墓地が広がり、その一角に瀧山の墓がある。瀧山は家定、家茂、慶喜の三代の将軍に仕え、大奥の総取締役を務めた実力者である。江戸城開城後は、川口に移り住み、晩年夫婦養子を取って瀧山家を起こした。明治九年(1876)七十六歳で没した。





瀧音院殿響誉松月祐山法尼
(瀧山の墓 上)

錫杖寺(下)
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