史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

駒場 Ⅱ

2020年08月15日 | 東京都

(駒場公園つづき)

 当地一帯には駒場農学校(のちの東京帝国大学農学部)があったが、本郷に移転して跡地にはそれまで本郷に屋敷のあった前田家が移ってきた。十六代当主侯爵前田利為の本邸として、洋館および和館が竣工した。第二次大戦後、一時連合軍に接収され、昭和三十九年(1964)、東京都に返還され、その後都立駒場公園として開園した。

 

旧前田侯爵邸

 

(駒場小学校)

 明治三年(1870)四月、明治天皇が駒場野で行われた軍事演習を閲兵したことを記念した聖蹟碑が校庭奥に建てられている(目黒区駒場3-11-13)。ちょっと見ただけではどこに石碑があるか分からず。

 

駒場小学校

 

(駒場野公園)

 駒場野公園の北側に「ケルネル田圃」と呼ばれる水田がある。これは旧駒場農学校の実習田である。農業指導者を養成する目的で駒場農学校が設立されたのは明治十一年(1878)のことであった。同じ時期、札幌農学校ではアメリカ系統の農業技術を導入したが、駒場ではドイツ系統の農学が取り入れられた。この時、ドイツから招聘されたのがオスカー・ケルネルで、日本農業の特質を配慮しながら、農芸化学を応用した実験を中心に土壌、肥料などの研究と教育を行い、多くの成果を収めた。今も筑波大学付属駒場中学校、同高等学校の生徒の実習の場として活用されている。

 

ケルネル田圃

 

水田の碑

 

 筑波大学付属駒場中学校、同高等学校によって建立された水田の碑である(目黒区駒場2-19-70)。

 

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