最近、会社で仕事をしていてワクワクする事が無くなってきた。
歳のせいなのか?なんて思う事があるのだけれど、そうじゃない。
ワクワクしない=つまらないのである。
サッカーに例えた方が、解りやすいかな?
自分は日本代表になれるほど上手くはない。
だけど、いつも勝てる相手と試合をして勝っても嬉しくない。
たまにはボコボコにやられる相手と対戦してみたい。
それで自分のレベルや、自分に足りないものが見えてきたりする。
それで、少しずつでも自分のレベルを上げて次に備える。
ほんの少しでも、自分がレベルアップ出来て、その手応えがあると
次はもっとレベルアップしようと、一生懸命になる。
いつしか、勝てそうなレベルまで来たときのワクワク感。
長い時間をかけても、その勝負に勝った時の喜びは、
言葉で言い表せないくらいの物がある。
これ、サッカーに限らないです。
遊びでも仕事でも同じ。
だから僕は『遊び感覚で仕事を楽しむ』のをモットーにしてきた。
以前に書いた『自分の身の丈を知り、そこから手が届く1つ上・・・・・』
と言うのは、そう云う事です。
レベルは徐々に上げて行けばよい。
過去にやった仕事は、凄くハードルが高い仕事ばかりだった。
一番きつかったのは、放電で回路が壊れる装置を開発した時。
機械的に放電しないような大きさに作ってくれと頼んだけれど、
それだと物理的に装置として成り立たない。
その結果、出た結論は
『放電は頻繁に起こるもの、それで壊れない回路を作る』だった。
回路が破壊されるメカニズムを考え、その当時はほぼ手計算でシミュレーションした。
その間、徹夜や深夜残業は今では考えられないほどやって、半年かけて、やっとそれが実現した。
それからはわざと放電させて、壊れないところを自慢げに見せて・・・・
その時の達成感は僕の会社人生の中でも、No1かも知れない。
その後は20年以上、誰も手をつけなかった電源回路を高安定の回路に作り直したり、
耳を劈くような高音の動作音が特徴的だった電源を、音の聞こえない周波数のものに作り替えたり、
技術的な難易度より時間が無いところで、展示会発表用のプロト装置を作り上げたり、
いつも『ワクワク』しながら、崖っぷちに追い込まれて仕事をしてきた。
今は、そう云う環境に自分を置こうとする人間や、そう云う環境を楽しめない
『今の実力で勝てる所でしか試合をしない』若い技術者ばかりで、
ワクワクするものが無い環境を好む組織の中に居る気がする。
ただ『弟子』は、少し僕に似てきたかな?
ワクワクしながら、仕事に楽しみを見つけだしている気がする。
ガンバレ!