映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「ラブクライム」 リュディヴィーヌ・サニエ

2013-11-03 09:57:33 | 映画(フランス映画 )
映画「ラブクライム 偽りの愛に溺れて」は2010年のフランス映画、日本未公開の映画だ。

現代フランスを代表する女優リュディヴィーヌ・サニエと英国のベテラン女優クリスティン・スコット・トーマスが共演する。DVDのジャケットを見ると、この2人が映っている。この映画知らないな?と気になりDVDを見てみた。ストーリーの内容は知らない。途中まで女同士の嫉妬の物語かな?と思っていて、特になんともなかった。それも女2人お互いの恨みっこが続く。それが突然急展開する。ここからはなかなか面白い。
最近公開されていたブライアンパルマ監督「パッション」の元ネタがこの映画だとは知らなかった。

ある一流の多国籍企業で若き女性幹部として働くイザベル(リュディヴィーヌ・サニエ)と彼女の上司で重役のクリスティーヌ(クリスティン・スコット・トーマス)は、互いに才能を認め合い、公私に渡って良きパートナーとしての関係を築いている。ところが、クリスティーヌが自分の代わりにイザベルをカイロに出張させ、取引先の会社の社員でクリスティーヌの恋人でもあるフィリップを同行させたことから、2人の関係は大きく変わる。

イザベルは出張先で目覚ましい成果を上げる一方、フィリップと関係してしまったのだ。これに気付いたクリスティーヌはイザベルのカイロでの功績を自分のものとして横取りしてしまう。更にイザベルがクリスティーヌに黙って進めたプロジェクトが会社に評価されると、クリスティーヌは露骨にイザベルを敵視するようになり、フィリップと別れさせた上、公の場でイザベルを激しく侮辱する。この事態にイザベルはクリスティーヌに対して殺意を抱くようになる。

ここからがミソだ。
突如イザベルが殺人をする場面が映る。これはビックリ。直前にイザベルが映画館に入る場面から急転するのだ。
しかも、殺した後、遺体に何か細工をしている。(これがその後焦点になる)
睡眠薬でフラフラになっている彼女の元を捜査官が訪れる。取り調べをしていると、彼女にはアリバイがない。
でも彼女映画館に入っていたよね。何で言わないの?と思っていた。。
しかも、彼女は自ら殺人を裁判官の前で自供してしまうのだ。これってどういうこと???。。。

それから先は言わぬが花だが、その先どうなっていくんだろう?と楽しまさせてくれる。
フランス映画らしい淡々とした語り口に好感が持てる。

リュディヴィーヌ・サニエは現代フランス若手女優の中では一番活躍していると思う。フランソワーズ・オゾン監督の「スイミングプール」でヴォリューム感あるナイスバディを見せてくれてから、気になってしょうがない女優だ。「引き裂かれた女」も見どころあった。ここでは肌の露出度は低い。気前がよかったのは20代のころばかりだけど、まだ30代なんだから少しは楽しまさせてほしい。
クリスティン・スコット・トーマスは英国人なのにフランス語うまいなあと感心した。調べると結婚相手はフランス人だったのね。それで納得。途中のベッドシーンで「凄い声」をあげていたのにはビックリ。そういえば「イングリッシュペイシェント」で共演していたジュリエットビノシュも「コズモポリス」で同じように悶えていた。いい年なのに二人とも頑張るねえ。
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映画「トランス」 ダニーボイル

2013-11-03 06:47:12 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「トランス」を劇場で見た。

ダニーボイル監督の新作だ。
「スラムドッグミリオネア」はすばらしい映画だった。そのあと「127時間」を撮り、ロンドンオリンピックの開会式の演出もやった。世間の評判は今ひとつだったが、デカプリオ主演の「ザ・ビーチ」も自分の好みだ。
今回は初期の作品同様に見ている観客を幻惑させる映画だ。


ゴヤの傑作「魔女たちの飛翔」がオークションにかけられた。競売人のサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)は万一に備えて、トラブル時に絵画を安全な場所に移す訓練を重ねていた。

競売の末、2750万ポンド(約40億円)という高値で落札が決まった。その瞬間、会場にガス弾が投げ込まれる。サイモンは、緊急時のマニュアル通り、絵画をバッグに入れて金庫へ向かった。そこにはギャングのリーダー、フランク(ヴァンサン・カッセル)が待ち構えていた。サイモンはフランクの首にスタンガンを突き付け、絵画を金庫に入れようとするが、怒ったフランクに殴り倒されてしまう。
フランクが鮮やかな手口で外へ持ち出したバッグを開けると、額縁だけが入っていた……。

病院で目覚めたサイモンは、殴られた衝撃で記憶の一部が消えてしまっていた。絵画の隠し場所も、そもそもなぜ隠したのかも思い出せない。そんな中、サイモンがフランクの一味につかまる。

フランクはサイモンの記憶を取り戻すため、催眠療法士を雇う。普段は肥満やパニック障害を治療している療法士、エリザベス・ラム(ロザリオ・ドーソン)をサイモンが訪ねる。

フランクの指示で、失くした車のキーを見つけたいと偽って治療を受けるが、その一部始終は胸につけた隠しマイクからフランクに筒抜けだった。しかし、事の次第を知ったエリザベスは、フランクにパートナーを志願。彼女の本格的な催眠療法が始まるが。。。

ネタばれなしに話をすると、こんなところまでだろう。
話が進むにつれ、意外な展開を見せていく。エリザベスも単なる療法士ではないのだ。

最初から観客をだましてやろうとする意欲に満ち溢れている映像がつづく。
何も解説がないうちに、ギャングの襲撃を受けるので、主人公がギャングとつながっていることは、想像もつかない。
そこが1回目の騙しで、あとは騙しの連発である。最後まで続く。話は単純ではない。
催眠療法で夢なのか現実なのかよくわからないようにストーリーをつないでいる。
デイヴィッドリンチで夢だか現実だかわからない映画がある。見ているものに真相を想像させようとする流れだが、ここでは観客を騙した後、そのカラクリを説明してくれる。
でも真実はなかなかわからない。そこがうまいのであろう。

映像が美しいが、きわどい映像も多い。
あわせて顧客の末梢神経を刺激する。音楽がガンガン鳴り響く。この映画は劇場で見たほうがいい映画の部類だ。

メインの3人ジェームズ・マカヴォイ、ヴァンサン・カッセル、ロザリオ・ドーソンはいずれも好演だ。その昔だったら、白人男性と黒人女性の絡みのシーンなんてありえない世界だった。
ロザリオ・ドーソンのダイナマイトボディにはビックリ。ダニーボイル監督の元彼女と言う噂があるけど、あんな女性相手にスタミナ続かないよね。別れたのもわかる。自分は無理そう。
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