映画とライフデザイン

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映画「ふがいない僕は空を見た」永山絢斗&田畑智子

2013-07-10 21:39:54 | 映画(日本 2011年以降主演男性)
映画「ふがいない僕は空を見た」は2012年公開のヒューマンドラマだ。

高校生と年上の主婦の禁断の恋をベースにして、社会の底辺に生きる人たちの姿をつづる。

高校生の斉藤卓巳(永山絢斗)は、助産院を営む母(原田美枝子)に育てられた。友人に誘われて行ったアニメイベントで、あんずと名乗るアニメ好きの年上の女岡本里美(田畑智子)にナンパされる。里美は卓巳を自宅に招き、大好きなアニメキャラクターのコスプレをさせて誘惑する。以降、里美が用意した台本通りにセリフを言いながらコスプレセックスをするようになった。

だがある日、卓巳は同級生の松永七菜(田中美晴)に告白され、里美との関係を断つことを決心する。里美はマザコン夫・慶一郎(山中崇)と二人暮らしだ。姑・マチコ(銀粉蝶)からは会うごとにあんたのせいで孫の顔が見れないと皮肉を言われる。夫にも問題があるのに、不妊治療や体外受精を強要される。ストレスがたまっている里美は卓巳との関係を深める。しかし二人の関係を夫と姑に知られてしまう。泣きじゃくる夫の横で里美は土下座して離婚を懇願する。2人は受け入れない。

卓巳の親友・福田良太(窪田正孝)は、団地での極貧の生活に耐えながらコンビニでバイト中。共に暮らしている痴呆症の父方の祖母は周辺に迷惑をかけている。新しい男と暮らしている母親にはサラ金の督促が後を絶たない。金は全くない状態で日常の食事にも困る状態だ。

バイト先の先輩である田岡良文(三浦貴大)は三流の生活から這い上がれない福田に同情する。父親が医者という家計に生まれた田岡が勉強を教えてくれる。お金はどうにでもなると、田岡は痴呆が進んだ福田の祖母を父親の病院に入院させる。福田と同じ団地に住むあくつ純子(小篠恵奈)は福田の幼馴染で、一緒にコンビニで働く。彼女がいうには田岡のような男がコンビニで働くのは男アサリのためだと。。。
アニメ好きの姉が見つけたという写真のプリントアウトを七菜に見せる。それはコスプレした卓巳の写真だった。卓巳と里美がセックスしている写真と動画がネットでばらまかれていたのだ。

dvdの表紙の写真を見たら、この愛欲に狂う2人の物語だと思ったが、奥は深かった。

ここに出演するメンバーにまともな生活が出来ている人はお産婆の母親を除いてほとんどいない。
社会の底辺を彷徨う人たちを描いていく。

主人公が通う高校は荒れている。「愛と誠」の学校風景よりはまともだが、授業を聞いている生徒はほとんどいない。上位高を目指しているような奴もいない。通っている生徒の家庭環境は平均以下だ。
生徒たちもみんなバイトをして、家計を助けている。しかし、その家庭の生活レベルは最悪だ。
団地で生活する人のレベルの低さを示している。
最悪にもかかわらず、認知症の老人を養わねばならない。そんな福田には同情する。

そこに田岡と言う存在が現れるが、まともそうに見えてまともじゃないようだ。
性的な変態と言ううわさが漂っている。とんでもない話だ。

アニメイベントで知り合ったあんずも出来の悪い夫と強烈な姑にいじめられている。
この姑も強烈だ。映画だから誇張している部分もあるけど、こんないやな女が世間にはいるのかもしれない。

あんずはもっと開き直ってもいいんじゃないかと思うが、そこまでしない。何か弱みでもあるのであろうか?
主人公との愛欲に狂うのは仕方ないと気持ちは察する。逆に主人公も高校生でやりたくて仕方ない時期である。こんな年上の女が出てきたら普通の男だったら狂うだろう。

自分の娘が高校に入って勉強をしなくなり、アニメに狂ってきた。
幕張でやっているアニメイベントに2人で一緒に行ったことがある。
確かにそこにはあんずのようなコスプレガールがたくさんいた。うちの娘のようなアニメ好きもいるが、どちらかというとオタク男のほうが多い。オタク男はコスプレガールを懸命に写真をとっている。もしかして、この映画のようにくっつく場面もあるだろうか?そればかりはわからない。

ここでわからなかったのは、動画に流失した映像の写真を福田と幼馴染の順子がばら撒くシーンだ。
この心情はどうしても理解できない。ヤケクソなこのシーンの気持ちを理解できる人はいるのであろうか?


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