映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

告発のとき  トミーリージョーンズ

2009-04-08 07:33:24 | 映画(洋画 2006年以降主演男性)
オバマ大統領がイラクを訪問した。
今でもイラクの立て直しという名目でたくさんの米兵が派遣されている。本当にご苦労なことである。しかし、トイレもシャワーもないところで活動することもある。この映画からも米兵たちの苦悩が良くわかる。

戦争に行ったあと精神状態がおかしくなったときの苦悩を描いたのは
「ディアハンター」「フルメタルジャケット」という旧作をはじめとしてたくさんある。この映画「告発のとき」もその一種であろう。

米軍軍曹であったトミーリージョーンズのもとに、息子が行方不明になっているという知らせが入る。戻ってこないと罰を受けるという話。おかしいと感じたフィリー父は息子の消息を探ろうとする。
同時に息子の携帯通信をさぐる。警察にも行って行方不明の捜索をお願いするが
軍人の行方不明者は軍管轄ですべしと拒否される。そんな時基地のそばの郊外で
バラバラ死体が発見される。フィリーの息子のようだ。。。。

冷静に考えてみると、戦後64年我々は本当に平和な世界にいることがわかる。
アメリカは二次大戦のあとも朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争と
休む間もなく戦争が続く、アメリカ人は本当にたいへんだ。
今月の日経新聞「私の履歴書」で博報堂の近藤さんが戦争体験を事細かに
記述している。戦後に生まれた我々は幸せである。

ジョーンズはオスカー作品「ノーカントリー」ではクレジットトップとなっているが、実際には殺人鬼バビエルバルダムに主役を奪われた感じでそんなに存在感は強くない。
しかし、ここでは存在感を見せる。「タイカップ」で見せた荒々しさを60過ぎた今も強く見せる。狂気に迫るシーンもあり老保安官、退役軍人なんて役は彼しかないという感じだ。

シャーリーズセロンの女警官役もいい。美人女優が見せる別の一面でかっこいい。
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少林少女  柴咲コウ

2009-04-07 21:17:51 | 映画(日本 2000年以降主演女性)
柴咲コウのアクションジャケットでつい見てしまった。

監督の本広克行は「踊る大捜査線」などで有名
うわさによればアニメオタクらしい。そういったにおいをさせる作品である。
特撮もの嫌いではないが、脚本に無理があり不自然さを感じさせるかも

少林寺で修行をしてきた柴咲コウが日本に戻り、もといた道場へ戻るが
そこには誰もいない荒れ果てた姿に。昔の仲間江口洋介を探して中華料理屋へ
そこには中国人3人が働いていた。その中の女性に誘われ、大学のラクロス部に入る。大学の学長には仲村トオル、ナインティナインの岡村も働いている。
鍛えてきた身体能力を生かして試合に参加するが、個人プレーにはしり、点がとれない。
チームワークの重要さを再認識する。
仲村は大学を支配しているが、元は少林寺の道場で修業していた身
道場での昔の関係から柴崎コウの邪魔をしはじめる。。。。。

アクションはむしろ後半に集中する。
ただちょっとオーバーかなあ?!

ワイアーアクションでは「グリーンデスティニー」や「LOVERS」のチャントィイーが良い味を見せた。
「グリーンデスティニー」の2階建て食堂での追っ手との格闘はリアル感があって名シーンだと思う。
それと比較するとリアルを大きく脱したところが気になる。
(要は相手の人数多すぎで本当に勝てるのかな?と思ってしまうこと)
ナインティナインの岡村がなかなか良い味しているが、ワイアーアクションを超えすぎていて現実をはるかに超越した世界でちょっとどうかな?といった感じ

でも柴咲コウはかなりがんばったと思う。アクションシーンはかなり修羅場といった感じだし、スタントがいたとしてもある程度の少林寺の型は見せなければならない。
ついでにラスロスまでやってしまうんだからたいへんだなあ。
「ラクロス」って名前だけは知っていたけれど競技内容知ったのは初めてだった。
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稲妻  高峰秀子

2009-04-05 20:12:18 | 映画(日本 昭和34年以前)
成瀬巳喜男監督の作品、高峰秀子にとっては昭和26年というと日本初カラー作品の「カルメン故郷へ帰る」と同じころである。実はこの10年後の成瀬作品「娘妻母」というのをこの間見た。残念ながら期待を大きく下回った。
「稲妻」は「めし」「流れる」と同じでその当時の風景をバックに混ぜながら、成瀬監督らしい素敵な映画に仕上げている。

高峰秀子は、東京都内を案内してまわるはとバスのバスガイド。すぐ上の姉上洋品店を営む三浦光子とは仲がいい。兄が二人いるが兄弟4人は皆父親がちがう。ちなみに母親は浦辺粂子である。兄弟から10歳上の小沢栄との縁談を勧められるが気乗りしない。そんな時姉三浦の亭主が突然亡くなってしまう。
戦後まもなく生活がそれぞれ安定しない中、家族全員が三浦へ入る夫の生命保険を当てにする。三浦は悲しみにくれているが、そんな時亡き夫の情婦中北千枝子が突然訪ねてくる。。。。。

ロケでは銀座通り、神田の街並み、世田谷の住宅などが出てくる。
また下町の長屋や隅田川沿いの家の街並みも出てくる。20年代のリアルの映像が見れるだけでも価値がある。

高峰もいいが、姉役の三浦光子が素敵である。きれいな方で、言葉遣いもよく非常に魅力的である。中北千枝子は同じ成瀬の「浮雲」では浮気される役であるが、正反対の亡き夫の情婦である。子供が生まれたばかりで金をせびる役であるが、意外に悪くない。成瀬とは相当相性がいいのか死ぬまでずっと付き合うことになる。

「流れる」と同じなのは男性に存在感が薄いことである。高峰の兄弟の二人はだらしがない役柄でどうもしっくり来ない。「流れる」が山田五十鈴、田中絹代、杉村春子、栗島すみ子、高峰秀子とこれでもかと女性大スターを並べていたのと同じようにこの映画も女性だけに存在感がある。
「浮雲」「乱れる」「めし」といった作品は男性も同じくらいの存在感があるのと比較すると、どうも成瀬の作品には二系統の流れがあるという感じがする。

この中に香川京子が高峰の世田谷の下宿先の隣の家のお嬢さんで出てくる。
まだ若いので存在感がないが、先月の私の履歴書はここでも紹介したが実に良くできたものであった。
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JUNO  これで100作だ

2009-04-02 21:38:47 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
和洋含めてこれで100作になった。
とびきり面白い「JUNO」でいこう

青春ものだ。何せ16歳の女の子が妊娠してしまう。
そしてその相手、養子にあげようとする夫婦、女の子の親友、父親と継母
この絡みを実に楽しく描写する。フランス映画「アメリ」のような匂いを感じさせる。アメリのオドレイトトゥは内気な女の子だが、JUNOことエレンペイジは非常にアクティブな女の子で大人を相手にしても物おじしない。

ハイスクールの2年生JUNOは一度の過ちで同級の男の子から身ごもってしまう。おろそうと病院へ行くが、周りの雰囲気を見て止める。そして子供をほしがっている夫婦の養子としてあげようとして、コミュニティ紙をみてある美男美女カップルのところを訪れる。二人は大歓迎する。JUNOの父母公認で育てていくが、カップルの家に出入りするうちにコマーシャルの作曲家である夫と仲良くなっていく。。。。

主演のJUNOの演技はぴかイチである。養子をもらおうとする妻がモデルのような美しさだが、背の小さいJUNOに惹かれてしまう。彼女は脚本の鋭さに見事に応える。
日本で同じような高校生が子供をつくってしまう時のような暗さが全然ないのが実に不思議である。会話のキャッチボールを最初から最後まで楽しめる。

はらましてしまう高校生の彼もそれに応えて素敵な青春モノとなっている。
これは最高!
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ドリームズカムトゥルー ローレンスフィッシュバーン

2009-04-01 18:28:33 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
英語のスペルの全国大会というのがアメリカに存在するとは知らなかった。
司会者がある言葉を発する。同じような発音の言葉があるので、「意味はなんですか?」「語源はラテン語ですか?」とかを質問する権利を回答者は有する。それを聞いた後スペルを回答する。

ロスのハイスクールに通う黒人の女子中学生が、その才能を大学教授に認められて
英語のスペルの全国大会へ出るという話、サクセスストーリーであるが、青春物ともとれる。見てすがすがしい印象を持った。

中学生の主人公アキーラは他の科目は成績にムラがあるが、英単語のスペルの試験だけは常に抜群の成績である。小さいころ父親を亡くして母、姉、兄と一緒に暮らしている。
通う学校は黒人中心で必ずしも良い学校とされているところでない。
周りから成績がいいとがり勉だとからかわれることもあるので、本気を出していない。
その学校の校長は外部評価が低いので、昔の友人である大学教授のローレンスに相談する。ローレンスがたまたま訪れたとき、校内スペル大会があり、女子中学生の才能を見出す。
校長からの依頼もあり主人公のアキーラの個人教授をするようになる。
地区大会に参加して、ビバリーヒルズなどの高級住宅街などから通うハイスクールの生徒と競い合う。
場慣れしない彼女はがちがちに緊張する。。。。

ローレンスフィシュバーンは黒人男優で何でもできる
「スターウォーズ」「マトリックス」をはじめとして大ヒット映画にも出ていて顔が知れている
男優であろう。サミュエルジャクソンに雰囲気が似ている。よく間違えたものだ。
今回はプロデゥーサーのところにもクレジットされていた。

その昔大学受験のとき、「試験に出る英単語」というのを使った。
大ベストセラーであった。ある公開模試があって、英文和訳の問題でわからない単語があり、それを調べたら全部「デル単」にのっていてまじめに覚えた。
その中で接頭語と語幹に言葉を分解させたり、言葉の語源が書いてあったりした。
映画の中でコーチも分解させて覚えさせようとする。なつかしくなった。
1925年からの過去問を解かせたりするところも興味深いものだった。
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