下に4枚の写真を掲載します。はじめの写真は堅牢な石造りの建物がコの字の形に配置してあります。昔は四角形のロの字の配置を持った砦の形だったのです。ロンドンの王権が強大になり平和が続くようになって開放的なコの字の形になったそうです。しかし屋根の上には砦の銃眼のような形が残っています。地方にに散在した領主は中央のイギリス王へ服従しながら自分の領内を統治し、中央の王へ税金を差出し、忠誠を誓っていました。
中央のロンドンにはタウンハウスと呼ばれる別宅を持ち、王様の意向を注意深く探っていたそうです。丁度、江戸時代の各藩の江戸屋敷のような役割でした。
領主の館には領主が常時住んで居て、執事や執事長を使って、領内の人々から税金を徴収していました。領主の館の外見は威圧的で決して建築美を感じさせません。華麗な装飾も有りません。しかし一歩内部に入ると豪華です。領主の搾取ぶりが見えるようです。まあ、封建時代というものは世界中がそのようなものでした。このような封建時代が中世から産業革命まで牢固として続いたのです。ブリティッシュヒルズの領主の館(Manor House)は200円の入場料で内部を見学できます。家具調度は17、18世紀のもの、図書館の数多くの本は皮表紙のものが多く、出版年代は1800年から1900年の間のものです。これも全て当時の領主の家の図書室にあったものだそうです。数冊の本を開いて目次を見ながらゆっくりすると当時に帰ったようで不思議な思いをします。ブリティッシュヒルズへ行った折にはぜひ領主の家の2階の図書室でゆるやかな時間をお過ごしになりますように。(続く)