若い頃は日帰りで、高尾山、城山、小仏峠、景信山、陣馬山と縦走したものです。
それが昨日、城山だけでもと思って登り始めましたが、途中で挫折してしまいました。老化して脚力が衰えたのです。しかし諦めきれず今日は午前中から昨日と同じ日影沢林道を登りはじめました。今日は健脚の家内を伴い、疲れたら引っ張り上げて貰おうという算段です。
しかし1時間30分で標高670mの城山の頂上に立てました。両手に杖を持っていたお蔭で、 別に家内に引っ張って貰う必要もありませんでした。
日影沢林道は道案内書に出ていないので、人影もまばらでした。ウグイスやコジュケイの美声が静かな谷から尾根の上までよく響いています。それに若葉の美しさは格別でした。下に写真をお送りいたします。
林道は新緑の雑木林と杉林に囲まれた道です。幅は広い道ですが急な登りが続きます。しかし涼しいくらいの爽快な風が吹いていたので足が軽く動きました。
根気よく1時間ほど登ると視界が急に開け、はるかな高みに城山の頂上にあるアンテナが見えました。しかしそこから頂上まではさらに30分かかりました。
城山の頂上の東には標高が100mくらい低い高尾山のケーブルカーの終点のある山が見下ろせます。ああ、やっと城山に登れたといささか誇らしい気分になれました。
人影の無い日影沢林道からいきなり頂上に出ましたところ、大きな茶店があり50人ほどの人が昼ご飯を食べているのには驚きました。
それもその筈で、この山頂は高尾山から景信山、陣馬山への縦走路の中間点の上、大垂水峠や相模湖へ降りる道の分岐点なのです。
連休最後の休日なので子供連れの家族や老夫婦など数多くの人々で茶店が繁盛していました。我々の食べたナメコ汁と小豆のぜんざいに料理をした人の誠意がこもっていて感心しました。
帰りの道では、小さな花々にカメラを向けるゆとりも持てました。
平凡な老夫婦の静かな一日でした。(終り)