日本から1200kmも離れた海でヨッへ浸水した辛坊さんら2人を救助した自衛隊の飛行艇の性能には多くの人が吃驚しました。
航続距離の長いと言われているオスプレイ機でもたかだか800kmくらいです。その上、オスプレイ機は海上に着水出来ませんから今回のような海難事故は救助出来ません。アメリカ軍には航続距離の長い飛行艇はありません。
そこで今回活躍した飛行艇の技術の歴史を調べてみました。
そうしたら、この飛行艇を作った新明和工業(株)の前身の川西航空(株)が、先の大戦中に航続距離が9000kmもある二式大艇という大型軍用飛行艇を167機も製作していたのです。下にその写真を示します。
この二式大艇は昭和17年3月4日に第二回の真珠湾攻撃を行ったのです。航続距離が長いので可能な攻撃でした。しかし戦果はあまり無かったので、この第二回目の真珠湾攻撃は知る人も少なく終わったのです。
この作戦をK作戦と言います。
この他に航続距離が長いのでオーストラリア大陸の北端にあるダーウイン軍港の爆撃を何度も行っています。
日曜日で、お暇の方は、「二式大艇」、「K作戦」、それに「オスプレイ」という3つの言葉を検索すると、いろいろな面白い話を読むことが出来ます。
それぞれのURLは以下の通りです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%BC%8F%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E8%89%87
http://ja.wikipedia.org/wiki/K%E4%BD%9C%E6%88%A6
http://ja.wikipedia.org/wiki/V-22_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
この時、特に注目して頂きたいのは、航続距離と着水能力の2つです。今回、活躍した自衛隊の飛行艇は波高3mでも着水出来、救助後も離水可能だったのです。
技術は歴史的に積み重なっているという一つの実例です。ちょっとした日曜小話としてお楽しみ頂ければ嬉しく思います。