昨日は八王子にあるイギリスの古い教会の写真を撮りに行って来ました。甲州街道で八王子へ入ると浅川の橋の手前右手の丘の上に立つ石造りの教会です。ビクトリア女王が7つの海を支配していた頃の1867年にランカシア地方に建られました。ランカシャー地方のバロフォード町にあった「ハイヤーフォードメソジスト教会」です。
その古い教会を解体し1996年に日本に移築したのです。移築したのは八王子ホテルニューグランドです。
昨日撮ってきた「ハイヤーフォードメソジスト教会」の写真を3枚お送りいたします。
最後の3番目の写真は「ハイヤーフォードメソジスト教会」を甲州街道の浅川の橋の上から撮った写真です。手前に橋のらんかんが写っています。古い教会の左が八王子ホテルニューグランドです。教会を結婚式場として使っています。
個人的な意見ですが古い教会を結婚式場として使っていることに違和感を覚えます。結婚式は現役の教会へ行って挙げるほうが良いのです。ホテルと教会は分けておいた方が良いと思います。
それはそれとしてこの古いメソジスト教会を見る度に福島の山の中にある霧のブリティッシュ・ヒルズの風景を思い出します。11年前の2009年05月18日の霧の深いブリティッシュ・ヒルズを撮った写真を4枚お送りいたします。
ブリティッシュ・ヒルズはとにかく遠いです。東京から車で200Km位、福島県の白河市から奥羽山脈の奥深くに忽然と建物群が現れます。
中世のイギリスの時代別の建物が10棟ほどが霧にかすんでいます。本格的な時代考証にもとづいて建てられ、内部の家具調度もイギリスから運びこみました。従業員もイギリス人が混じっています。
とにかく本物のイギリスが有るのです。神田外語学院の経営母体の佐野学園の初代と2代目の理事長が25年間にわたって構想を温め、イギリスの歴史を研究しました。その成果にもとづいて1995年に完成しました。
ブリティッシュヒルズには5棟の木造の家もありました。特にお土産を売っている家は高さの違う4層の部屋が、巧みに組んだ木の階段でつながっています。内部の梁や屋根裏の木組みの精巧さが素晴らしいのです。
それから赤レンガで作った領主の館もありました。そこには領主が常時住んで居て、執事や執事長を使って、領内の人々から税金を徴収していました。
領主の館の外見は威圧的で決して建築美を感じさせません。華麗な装飾も有りません。しかし一歩内部に入ると豪華です。このような封建時代が中世から産業革命まで牢固として続いたのです。
ブリティッシュヒルズの領主の館(Manor House)は200円の入場料で内部を見学できます。家具調度は17、18世紀のもの、図書館の数多くの本は皮表紙で金の装飾が施されたものが多く、出版年代は1800年から1900年の間のものです。これも全て当時の領主の家の図書室にあったものだそうです。数冊の本を開いて目次を見ながらゆっくりすると当時に帰ったようで不思議な思いをします。(詳しくは、http://www.british-hills.co.jp に御座います)
それはさておき、八王子の古いイギリスの教会を見る度に霧のブリテッシュ・ヒルズの風景を思い出します。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)