今日は戦後75年目の終戦の日です。戦没した310万人の日本人の追悼を祈る日です。そして日本軍の犠牲になった1000万人以上の中国人と数百万人のアジア諸国の犠牲者と家族の悲しみに心を寄せる日です。
戦争の犠牲者はアジアだけではありません。ロシアの2000万人、そしてヨーロッパ諸国の数百万人の犠牲者も忘れることが出来ません。悲しみが山並みのように続いているのです。今日は戦没した全ての人々の追悼の日です。
そして戦後75年間続いた平和を想う日です。日本の平和はアメリカとソ連の冷戦で幸運にも保たれたのです。
この平和は戦争放棄と再武装しないことを明記した日本の憲法と関係があるのでしょうか?現在の憲法が戦後アメリカ占領の間にアメリカ側が作ってくれたものです。
そこでこの憲法の改正問題を現在の日本人はどのように考えているのでしょうか?以下に最近の世論調査の結果を簡略にまとめてみました。
結論を先に言えば憲法の改正には強い世論の反対があるのです。ですから憲法改正は進んでいないのです。
それでは最近のNHKによる世論調査の結果を少し詳しく見てみましょう。
NHKは、2019年1月12日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは2166人で、56%にあたる1206人から回答を得ました。
その結果、世論は明確に憲法改正急ぐなと言っているのです。図を用いて説明しましょう。
1番目の図は2019年の調査結果です。安倍総理大臣は、2020年を新しい憲法が施行される年にしたいとして、憲法改正に意欲を示して来ました。しかし国会での憲法改正に向けた議論について、「早く進めるべき」が23%、「急いで進める必要はない」が50%、「憲法改正の議論をする必要はない」が14%でした。
2番目の図は2018年の調査結果です。
国会で憲法改正に向けた議論を早く進めるべきかどうか聞いたところ、 「早く進めるべき」が17%、「急いで進める必要はない」が50%、「どちらともいえない」が24%でした。
2018年の調査では「早く進めるべき」が17%でしたが、2019年には23%と増加しています。
しかし2018年も2019年も「急いで進める必要はない」が同じ50%もあったのです。その上2019年には「急いで進める必要はない」の50%と「憲法改正の議論をする必要はない」の14%を合計すると64%になるのです。
世論は明確に急ぐなと言っているのです。
3番目の図は2019年秋の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出すべきか否かを聞いた結果です。
安倍総理大臣は2019年度の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出できるよう党内議論を加速させたい考えを示しています。これについて聞いたところ、「提出すべき」が17%、「提出する必要はない」が36%、「どちらともいえない」が38%でした。「提出する必要はない」が36%もあったのです。
4番目の図は安倍内閣が、今後、最も力を入れて取り組むべき課題を示しています。
結果は「社会保障」が28%、「経済政策」が20%、「地方活性化」が14%、「外交・安全保障」と「防災対策」が11%、「憲法改正」が6%で最下位なのです。世論は明確に急ぐなと言っているのです。
そして2018年9月の政治意識月例調査の結果でも世論は明確に急ぐなと言っているのです。
安倍総理が急いでいるのに世論は急ぐなと言っているのは何故でしょうか?
理由は憲法改正で憲法9条が削除され平和憲法でなくなる恐れがあるからです。
憲法9条を示します。
第九条【戦争放棄と自衛のための軍備】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。
日本が戦後75年間平和だったのはこの9条のお陰だと感じている国民が多いのです。
ですから憲法改正で戦争が起きる可能性が増大すると考える人が多いのです。世論調査結果はこのことを示唆しています。
しかし現実には日本が戦後75年間平和だった理由はアメリカ軍のお陰だったのです。アメリカ軍が日本の各地に基地を持ち日本全土を守っていたからなのです。
この9条に関する世論調査結果は次のようになっています。
憲法9条への自衛隊の明記について、どうすべきだと思うか聞いたところ、◇「9条2項を維持して、自衛隊の存在を追記する」が16%、◇「9条2項を削除して、自衛隊の目的などを明確にする」が30%、◇「憲法9条を変える必要はない」が38%でした。
驚くべきことに「憲法9条を変える必要はない」が38%もあったのです。
強力な自衛隊の存在は明らかに「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」に矛盾しているのです。
矛盾しているのにこの2項を永久に保持しようとしているのは日本人の言霊信仰にあると思います。
現実に合致していなくても「祈りの言葉」として保存したいのです。平和のお守りとして持っていたいのです。平和への祈りの言葉なのです。これも言霊信仰の一つなのです。
私の改正案です。
第九条【戦争放棄と自衛のための軍備】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。ただし自衛のための武力行使はこの限りではない。
2 前項の自衛のための武力行使目的を達するため、陸海空軍その他の戦力を保持する。
今日は終戦の日です。戦没した310万人の日本人の追悼を祈る日です。そして日本軍の犠牲になった1000万人以上の中国人と数百万人のアジア諸国の犠牲者と家族の悲しみに心を寄せる日です。悲しみが山並みのように続いているのです。今日は戦没した全ての人々の追悼の日です。
その上で日本の平和憲法に対して現在の日本人がどのように考えているか考察しました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
戦争の犠牲者はアジアだけではありません。ロシアの2000万人、そしてヨーロッパ諸国の数百万人の犠牲者も忘れることが出来ません。悲しみが山並みのように続いているのです。今日は戦没した全ての人々の追悼の日です。
そして戦後75年間続いた平和を想う日です。日本の平和はアメリカとソ連の冷戦で幸運にも保たれたのです。
この平和は戦争放棄と再武装しないことを明記した日本の憲法と関係があるのでしょうか?現在の憲法が戦後アメリカ占領の間にアメリカ側が作ってくれたものです。
そこでこの憲法の改正問題を現在の日本人はどのように考えているのでしょうか?以下に最近の世論調査の結果を簡略にまとめてみました。
結論を先に言えば憲法の改正には強い世論の反対があるのです。ですから憲法改正は進んでいないのです。
それでは最近のNHKによる世論調査の結果を少し詳しく見てみましょう。
NHKは、2019年1月12日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは2166人で、56%にあたる1206人から回答を得ました。
その結果、世論は明確に憲法改正急ぐなと言っているのです。図を用いて説明しましょう。
1番目の図は2019年の調査結果です。安倍総理大臣は、2020年を新しい憲法が施行される年にしたいとして、憲法改正に意欲を示して来ました。しかし国会での憲法改正に向けた議論について、「早く進めるべき」が23%、「急いで進める必要はない」が50%、「憲法改正の議論をする必要はない」が14%でした。
2番目の図は2018年の調査結果です。
国会で憲法改正に向けた議論を早く進めるべきかどうか聞いたところ、 「早く進めるべき」が17%、「急いで進める必要はない」が50%、「どちらともいえない」が24%でした。
2018年の調査では「早く進めるべき」が17%でしたが、2019年には23%と増加しています。
しかし2018年も2019年も「急いで進める必要はない」が同じ50%もあったのです。その上2019年には「急いで進める必要はない」の50%と「憲法改正の議論をする必要はない」の14%を合計すると64%になるのです。
世論は明確に急ぐなと言っているのです。
3番目の図は2019年秋の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出すべきか否かを聞いた結果です。
安倍総理大臣は2019年度の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出できるよう党内議論を加速させたい考えを示しています。これについて聞いたところ、「提出すべき」が17%、「提出する必要はない」が36%、「どちらともいえない」が38%でした。「提出する必要はない」が36%もあったのです。
4番目の図は安倍内閣が、今後、最も力を入れて取り組むべき課題を示しています。
結果は「社会保障」が28%、「経済政策」が20%、「地方活性化」が14%、「外交・安全保障」と「防災対策」が11%、「憲法改正」が6%で最下位なのです。世論は明確に急ぐなと言っているのです。
そして2018年9月の政治意識月例調査の結果でも世論は明確に急ぐなと言っているのです。
安倍総理が急いでいるのに世論は急ぐなと言っているのは何故でしょうか?
理由は憲法改正で憲法9条が削除され平和憲法でなくなる恐れがあるからです。
憲法9条を示します。
第九条【戦争放棄と自衛のための軍備】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。
日本が戦後75年間平和だったのはこの9条のお陰だと感じている国民が多いのです。
ですから憲法改正で戦争が起きる可能性が増大すると考える人が多いのです。世論調査結果はこのことを示唆しています。
しかし現実には日本が戦後75年間平和だった理由はアメリカ軍のお陰だったのです。アメリカ軍が日本の各地に基地を持ち日本全土を守っていたからなのです。
この9条に関する世論調査結果は次のようになっています。
憲法9条への自衛隊の明記について、どうすべきだと思うか聞いたところ、◇「9条2項を維持して、自衛隊の存在を追記する」が16%、◇「9条2項を削除して、自衛隊の目的などを明確にする」が30%、◇「憲法9条を変える必要はない」が38%でした。
驚くべきことに「憲法9条を変える必要はない」が38%もあったのです。
強力な自衛隊の存在は明らかに「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」に矛盾しているのです。
矛盾しているのにこの2項を永久に保持しようとしているのは日本人の言霊信仰にあると思います。
現実に合致していなくても「祈りの言葉」として保存したいのです。平和のお守りとして持っていたいのです。平和への祈りの言葉なのです。これも言霊信仰の一つなのです。
私の改正案です。
第九条【戦争放棄と自衛のための軍備】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、 国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。ただし自衛のための武力行使はこの限りではない。
2 前項の自衛のための武力行使目的を達するため、陸海空軍その他の戦力を保持する。
今日は終戦の日です。戦没した310万人の日本人の追悼を祈る日です。そして日本軍の犠牲になった1000万人以上の中国人と数百万人のアジア諸国の犠牲者と家族の悲しみに心を寄せる日です。悲しみが山並みのように続いているのです。今日は戦没した全ての人々の追悼の日です。
その上で日本の平和憲法に対して現在の日本人がどのように考えているか考察しました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)