後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「秋の花々の写真を見て残暑を凌ぐ、そして秋の七草」

2020年08月28日 | 日記・エッセイ・コラム
今日は8月28日です。もうすぐ秋ですが相変わらず残暑がきびしい毎日です。毎年こういう時には秋の涼し気な花々の写真を見て残暑を凌ぎます。今年もそういう季節になりました。
そこで今日は去年の秋の花々の写真をお送り致します。写真をご覧いただき涼しい気分になるように祈っています。

1番目の写真は甲斐駒岳の麓の高原の秋の花園です。四季折々花が絶えない花園です。

2番目の写真も同じ花園です。花の好きなある別荘の庭先です。何時もご挨拶して写真を撮らせて頂いています。

3番目の写真は同じ場所のコスモスの花です。秋の高原の涼しい風が吹いていました。

4番目の写真もコスモスの花です。背景の山は甲斐駒岳の山裾です。

5番目の写真は都立薬草植物園のミソハギです。秋の薬草植物園にがいろいろな花が咲いています。

6番目の写真は撫子です。写真の出典は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%83%E8%8D%89 です。

7番目は桔梗です。写真の出典は6番目の写真と同じです。
秋の花々と言えば万葉集の時代から日本人に愛されて来た秋の七草の花があります。
そこで秋の七草を思い出して、山上憶良の万葉集の和歌を読み返してみましょう。
岩波の「古典文学体系」や角川文庫の万葉集、上巻(武田祐吉校註)を見ると、当時の人々が愛した花の名が出てきます。
山上憶良の和歌の中にある朝貌は現在のキキョウのことです。原文を分かりやすくしたものを示します。

秋の野に 咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種の花
(山上憶良 万葉集 巻八 1537)七種は「七草」と読みます。

萩の花 尾花 葛花(をばな くずばな) なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝顔の花
(山上憶良 万葉集 巻八 1538)

秋の七草の花の写真は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%83%E8%8D%89  に出ています。今日、示した写真の6番目、7番目の写真は秋の七草の花です。七草とは萩、尾花、葛、桔梗、女郎花、藤袴、桔梗です。

山上憶良の歌によると、1200年ほど前の日本の野原にはいろいろな花が咲いていたのです。
秋風がわたる万葉時代の野原に花が咲いているのどかな情景が浮かんできます。
二番目の歌は花の名前を羅列しただけですが、その順序と読んだときの音の響きが心地よいのです。2首続けて読むと優雅で気品のある作品のように感じられます。

それにてもこの和歌が作られたのは天平時代の730年ころです。現在よりも1300年も昔のことです。しかし現代の日本人もこの歌を楽しむことが出来るのです。やはり万葉集は確かに素晴らしい文化遺産です。

秋の花と言えば七草の花の他に、彼岸花(マンジュシャゲ)、野菊、ホトトギス、リンドウなどがあります。これらは全て日本古来の花々です。
また海外から来た秋の花もあります。セイタカアワダチソウや、コスモス、カンナや皇帝ダリアなどなどです。
このように四季折々、花々の咲く日本に生まれた幸せをしみじみと感じる季節です。幸福感につつまれます。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)