後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「明治23年頃の笊・箒の行商、花売り、蕎麦屋の写真」

2020年08月01日 | 日記・エッセイ・コラム
エドワード・モースは大森貝塚の発見で有名ですが、それ以上に日本の陶磁器の収集と民具や風景写真の収集でも偉大な功績を上げました。ボストンの近くのセイラムという港町に終生住んでいて、その町にあるピーボディー博物館に収集品を保存し、展示しました。
彼の収集品には約130年前の日本の風景写真が数多く含まれています。
その多数の風景写真から重要なものを選び、編集して出版したのが小学館です。それは、「百年前の日本」(1983年11月25日初版発行)という大判の写真集です。
今日は、この「百年前の日本」から笊・箒の行商、花売り、蕎麦屋の写真を4枚お送りします。撮影時期は1980年(明治13年)から1990年(明治23年)頃と考えられています。

1番目の写真はカゴや箒を山のように積んだ行商の写真です。

2番目の写真もカゴや箒を山のように積んだ行商の写真です。行商に命をかけた男の気持ちが伝わってきます。

3番目の写真は花の行商の写真です。当時はカラー写真は無かったので、後で彩色した写真です。花を美しく並べて売ろうという気で行商したのでしょう。

4番目の写真は担いでソバを売り歩く商売の写真です。職人風の男が出来上がるのを待っています。
ソバ屋が右手を入れている所にお湯が沸いている鍋とコンロがあるようです。右にはソバ玉、つゆ、丼を洗う水、かき揚げなどがしまってあるのでしょう。
天秤棒を肩に夜の町々を流して商売をしていたと言います。辛そうな行商の写真をみると何故か胸にせまるものがあります。現在も行商はありますが小型トラックに商品を積んでいます。

こんな写真を見ていると明治期の街に流れる行商たちの呼び声が聞こえて来るようです。それにしても明治は遠くなりました。
 
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)