板門店と北朝鮮が南進の為に掘られた第3トンネルのツアーをセットで申し込んだが、それぞれ別の観光会社で実施されている事が判ったが、予想出来ないことが待ち受けた。
板門店はコースの時間が大凡決まっていたが、非武装地帯の入域は、観光バスから国連軍のバス乗換、パスポートの韓国軍と国連軍による2重チエックなど大変厳しいものがあり、その手続き待ちなどで、コースの巡回時間が大幅に遅れてしまった。
しかし遅れる位ならまだましな方で、休戦ラインで会議などがあると、中に入れず、途中で引き返すこともある位に何が起きるか判らないリスクの多いツアーである。
先日も今ホットな話題となっている、半世紀振りの南北を結ぶ鉄道試運転を前に会議が行われ、ゲートを前に急遽引き返したようで、そんな状況下で入れる我々は幸運とも言われた。
板門店コースの巡回が終わり、第3トンネル行きバスの乗り継ぎがあったが、その乗り継ぎ時間を利用して昼食することになっていたが、前述の遅れが災いして、乗り継ぎ含めて僅か20分しか時間がなかった。
しかし、腹が減っては戦は出来ず、僅かな乗り継ぎ時間に目の前の食堂へ駆け込んだ。
思いつくままに一番早く出来そうなウドンを頼んだ。
「アジュモニ シガンガ オプソニカ」オバサン時間が無い
「パウリ、パウリ ブタカムニカ」早く、早く頼むと
急かす言葉が通じたのか、アジュモニは調理場で一生懸命、ウドンをゆでている。
バスを降りてから5分経過、イライラしながらも時計をにらめっこしながら、もうこうなったら腹を据えてとおもったがそれから間もなく、ドンブリが目の前に運ばれる。
その慌て振りと異常事態を察してか、店の連中がこちらに視線が向けられる。
ふうふう言いながら、熱いウドンを思い切りかき込み、丸で早食い競争で、じっくり味わう暇無く、ものの5分間で汁ごと何とかかっこみ腹に納める。
3500ウオン(約450円)支払って、待ち受けるバスにダッシュして、なんとか滑りこんだ。
バスには別ルートでやって来た観光客で殆ど満席に近い状態であったが、発車寸前の駆け込み乗車に、乗り込んだ我々に観光客の冷たい目線を感じながらも席を見つけ、どっかりと座った。
「あ~あ間に合った」ホットする間もなく、バスは時間通り発車した。
貪欲に食い気に執念燃やす、旅先の綱渡りの出来事であった。
連れ合いに言わせると、こちらで色々食事したが、さっぱりした塩あじが何とも美味かった
と言われたが、慌てる中にもしっかり味を堪能していたようであった。
写真はその中継地まで運んでくれた板門店の観光バス
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