多作多捨、という恐ろしい言葉を知りました。
かって1日の吟行で30句余りが書き連ねてあるのを見て、唖然としました。
「俳句というのは、こんなに矢継ぎ早にできるものなんですか」。
「ああ、そうだよ」とさも当然の返答。
そのはず、むかし「ほととぎす」を精進した人は、1日千句を目標にしていたそうです。(短歌ヴァーサス・上田信治)
作句しても、その大半は捨てられいく、これも修行なのでしょうか。
その中に、一読では読み捨てられた作が、、やがて感動を呼び、歳時記の例句として記載されるのですね。
日常の、見過ごしてしまえば、それっきりを捉えて句とする、その句に共感する読み手・・・私めには程遠い道です。
煮ふくめし大根に箸の穴二つ 山本美紗
山茶花や雀顔出す花の中 青蘿