575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

朝 顔           草女

2008年10月03日 | Weblog
 ヒルガオ科アサガオ属、つる性1年草で、奈良時代唐から輸入された。種子を薬用にしたのである。。
 小学校の教員をしていた頃、アサガオといえば1年生の観察学習の定番で、5月の連休後種まきをする。双葉、本葉、つるがでて支柱を付け葉が茂るころ夏休み。1学期のうちには花がさかない。理科ノートでは、花を観察するようにできていているので、苦い思いをしてきた。
 今年、久々に孫のために朝顔棚を作って、アサガオ8本ヨルガオ2本植えてみた。                                    その結果、朝顔が秋の季語であることや、1学期に花が咲かないわけがようく分かった。
 普通のアサガオは短日植物であるので、昼間の時間が短くなってから、蕾が作る。だから花が開くのは、7月の下旬からである。多くの花が毎朝咲くのは8月中旬近くなってから。もはや立秋すぎている。朝顔は秋になってからが盛りを迎えるのだ。10月になった今も咲き続けている。
 鉢植えやプランターでは、ここまでの元気が保てないかもしれない。

 なお、一緒に植えたヨルガオは、アサガオと同じヒルガオ科の植物で「夕顔」とも呼ばれているので色々混乱が起こる。ちなみに「夜顔」は歳時記では朝顔と同じ秋の季語である。
                    
 源氏物語の「夕顔」は、ウリ科で干瓢や瓢箪の花の方で夏の花で歳時記でも夏の季語。  
 講談社の「日本大歳時記」での「夕顔」の説明の次の記事 <ことに夕顔は朝顔より大輪なものが多いから、その開く姿は息をのむように美しい。やや青みを帯びるた白い夕顔の花が縒りを解くように莟をゆるやかにほぐすと徐々にひらきはじめる。耳をよせたら恐らく音が聞こえるような瞬間である。 後略>
 は、そっくり「ヨルガオ」の開花の姿である。
 先の文はヨルガオに当てはまるように思うのだが。....

   朝顔や百たび訪はば母死なむ     永田耕衣

   夕顔のひらきかかりて襞ふかく    杉田久女

コメント (2)
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