575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

10月句会の最終結果です。    遅足

2008年10月16日 | Weblog
出席は7人。行楽の秋、旅行に行かれた方も。
結婚40周年の新婚?旅行も。


題詠「恋」

1 焼け棒杭けむり一筋秋の風(愚足)愚山・能登・鳥野・亜子・狗子
2 ときめきも夕までもたず花木槿(晴代)朱露・能登・鳥野・愚足・郁子・静荷
3 寄りそいて石にかえれる無縁仏(遅足)朱露 ・静荷・立雄 
4 飲み過ぎて行方不明の冬の恋(朱露)郁子・麗子・晴代・狗子・立雄
5 初めての少なくなりし秋の恋(童子)麗子
6 ときめきは灰になるまで苧殻焚く(亜子)  
7 片恋ひにピリオドを打つ同窓会(郁子)童子・愚山・能登・愚足・麗子・静荷・晴代・狗子・立雄
8 訃報ありて恋の秘めごと夢のよう(立雄)愚山  
9 いつまでもいつまでも振る君への手(麗子)童子・郁子・遅足
10 夢にだにまみえずなりて薄紅葉(静荷)亜子・晴代  
11 面影のかすめる月に大誤算(狗子)朱露・遅足
12 わが恋はあわあわ咲きし黄蜀葵(愚山)愚足・亜子・遅足  
13 落日に母恋うる風曼珠沙華(能登)童子・鳥野

1の焼け棒杭の句は、恋にたけた人の句という評が。
13の能登さんが一人、母への恋を。
バラエティに富んだ恋の句。面白かったです。

 
自由題

1 秋晴れや晩学の夫教室へ(亜子)愚山・愚足・麗子・静荷・立雄 
2 魂ゆする風の道見ゆ秋桜(能登)郁子
3 わっしょいと神輿の上に秋光る(晴代)能登・愚山・郁子
4 入日さす整理のつかぬ古写真(郁子)朱露・愚足・晴代・狗子・遅足
5 この道はいつもその日に彼岸花(立雄)鳥野・麗子・晴代・遅足    
6 秋夜長素粒子のこと考える(麗子)朱露・能登・鳥野・郁子・亜子・静荷・狗子・遅足
7 頼朝の山道辿る秋の汗(朱露)狗子
8 お呪いそれとも儀式案山子立つ(狗子)
9 手術後のつらい日々過ぐ秋悲し(愚山)亜子  
10 リルリルと声満天の夜長かな(愚足)童子
11 三味の音は名古屋甚句か十三夜(静荷)童子・朱露・愚山・愚足・亜子・立雄  
12 秋風のころがっている野球場(遅足)童子・能登・鳥野・麗子・静荷・晴代・立雄

自由題はノーベル賞の句が最高点でした。
時事を取り込んだ句ですが、夜長と素粒子の取り合わせは、
いつ読んでも面白いのではないでしょうか。

    

次回は11月19日(水)午後6時 安田屋
題詠は「時雨」です。

安田屋で「しぐれ」のおにぎりを食べますが、
これって時雨と関係あるのでしょうか?宿題。




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恋句会    麗

2008年10月16日 | Weblog
今月の題詠は恋でした。
淡い思い出をたぐり寄せ、あるいは今もひそかに思い続ける恋ありて
なかなか面白い句会となりました。

トップ賞の郁子さんの

「片恋ひにピリオドを打つ同窓会」

実際に同窓会に出席した郁子さんの実体験でした。

同窓会に行きたいような行きたくないような。。。
焼け棒杭に火がつくかもしれませんが
やはり現実を突きつけられる瞬間かもしれません。

ところで昨日の句会では
どのようにして俳句を作るかという話題で盛り上がりました。
私は締め切りの日が近づくとパソコンを開けそれから
あまり時間をおかずに俳句を作る省エネ俳句。推敲が足りないのはそのせいです。

遅足さんは描写ではなくまず言葉ありき。抽象画に近い感覚です。
どんな作り方でもなぜか引かれあう俳句の妙。
たった17文字なのにさまざまな絵が描かれるのが不思議です。

来月はどんな時雨が描かれるのでしょうか?
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