575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

句集をいただく。    遅足

2008年10月29日 | Weblog
先日、ひさしぶりに会社に顔を出したら
知人に句集をいただきました。
亡くなったお父さんの句集だそうです。

お父さんは、大正7年に名古屋で生まれ、
市役所に就職、その年から俳句を詠み始めたそうで、
俳号は、岡本ひろ路さん。

平成11年に亡くなられるまでに詠まれた句は16000に。
その中からおよそ1割弱を選び出した句集。

タイトルは「花鳥諷咏」。

私の生れるころから俳句を始められたことになります。
その昭和18年の句。

   生涯を女医と言はれて木の葉髪

戦前にどんな女医さんなのかな?

    

デッサンのしっかりした句が多いですが、好きな句を少し。

  娘のスキー転ぶと見えて転びけり
  春愁や祝ぎ終えし服のまま
  黴くさき辞書の最もなつかしく
  一湾に一艇もなし稲光
  鹿の眼に我が穢を見られたる心地
  買うふつもりなき年の市何か買ふ

奥さんを詠った句。

  雛運ぶ子供ごころとなりし妻

猫の句。

  猫の子に少し重たや銀の鈴

いのちを見る目がやさしいですね。

私も一冊は自分の句集をつくりたいと思いました。

     




コメント
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