575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

徒然なー     鳥野

2008年10月14日 | Weblog
東京弁と地方語、標準語と方言、いつの間にか日本の言葉にも格差が生まれました。
東京弁と言ってもさまざま。山の手と下町では趣きが違うし、土着の江戸っ子と流入の人とは大違い。で、標準語とは、NHKのアナウンサーがニュースを読む言葉だそうです。

堅苦しいばかりのこれに比べて、方言の限りないおもしろさ。

忘れられないのは、佐賀地方で使われている「トゼンナー」。つまり徒然、やることもなくて、退屈だなーと、無聊を訴える時に言っています。

古文で出会った表現が日常会話に生きているとは。

いま一つ。明治末年生まれの母が口にしていたのは「ダイツーサン」。名古屋弁ではディヤーツーさん。正しくは大通さん。
小粋で、物分りのよい美人。既婚でも決して奥様ではない婦人です。
「アノお人はディヤーツーサンだで・・」と羨まし気でした。

間もなく死語になる、あるいはすでに死んでしまった言葉たち。残念。

短歌には方言を巧みに生かした作品を見受けますが、俳句ではいかがでしょうか。

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10月句会の句があつまりました。   遅足

2008年10月14日 | Weblog
今回の題詠は「恋」です。いろいろな恋があります。


題詠「恋」

①焼け棒杭けむり一筋秋の風
②ときめきも夕までもたず花木槿
③寄りそいて石にかえれる無縁仏
④飲み過ぎて行方不明の冬の恋
⑤初めての少なくなりし秋の恋
⑥ときめきは灰になるまで苧殻焚く
⑦片恋ひにピリオドを打つ同窓会
⑧訃報ありて恋の秘めごと夢のよう
⑨いつまでもいつまでも振る君への手
⑩夢にだにまみえずなりて薄紅葉
⑪面影のかすめる月に大誤算
⑫わが恋はあわあわ咲きし黄蜀葵
⑬落日に母恋うる風曼珠沙華


自由題

①秋晴れや晩学の夫教室へ
②魂ゆする風の道見ゆ秋桜
③わっしょいと神輿の上に秋光る
④入日さす整理のつかぬ古写真
⑤この道はいつもその日に彼岸花
⑥秋夜長素粒子のこと考える
⑦頼朝の山道辿る秋の汗
⑧お呪いそれとも儀式案山子立つ
⑨手術後のつらい日々過ぐ秋悲し
⑩リルリルと声満天の夜長かな
⑪三味の音は名古屋甚句か十三夜
⑫秋風のころがっている野球場

さて、句会の結果はどうなるでしょうか?
楽しみです。
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