575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

セイダカアワダチソウ 草女

2009年10月16日 | Weblog
キク科アキノキリンソウ属の多年草。アワダチソウはアキノキリンソウの別名である。一個一個の花を観察するとよく似ている。北アメリカ原産で明治時代の末、園芸目的で導入された。目立つようになったのは第二次世界大戦後で、アメリカ軍の輸入物資に付いていた種子によるものと、養蜂家が蜜源植物として利用するため導入したものが、爆発的に繁茂した。しかし、この草は平家物語を彷彿させる。つまり、「驕れるもの久しからず」を地でいっている。

セイダカアワダチソウにはアレロパシー(他感作用)を持っていて何年も同じ場所で同じように成長できない。アレロパシーとはある植物が他の植物の成長を抑える物質を放出したり、動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。最初のうちはこのアレロパシーのおかげで、ススキ等を駆逐し、猛烈な勢いで繁茂した。
昭和40年代はこの繁茂と花粉症の元凶の濡れ衣を着せられ、忌み嫌われていた。しかし、何年も繁茂していると、自分のアレロパシーでセイダカアワダチソウ自身の成長が妨げられ、それほど成長できなってしまう。3,5mに達したセイダカアワダチソウを見ることはもうない。むしろアキノキリンソウより少し背が高い程度のセイダカアワダチソウをよく見かけるようになった。植物の自家中毒と言っていいだろう。
ススキとセイダカアワダチソウの組み合わせが、日本の風景に馴染んできたし、冬季にはベニマシコ等の小さい野鳥の大事なえさ場になっていることだし、そんなにきらわないでほしい。
また、花粉症の犯人と言う説があるが、セイダカアワダチソウの名誉のために一言。この草は養蜂家の蜜源になり得ることからわかるように虫媒花であり、花粉症を引き起こすのは風媒花である。秋になって花粉症の症状に悩むのは、イネ科やブタクサ等の風媒花の花粉が原因なのだ。
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冷ややかな指にちぎりしフランスパン   遅足

2009年10月16日 | Weblog
この句を荻原俳句教室に提出しました。
先生のコメントは、「フランスパンはどうかな?」というものでした。
理由はフランスパンは、シチューなどと一緒に、
温かな食卓で、食べるものでは?ということのようです。

これは私のイメージとは違っていました。
私のフランスパンは、パリの裏町に住む
無名の芸術家が小脇にかかえたもの。
裏屋根の部屋で、水とパンだけの夕食をとるといったものでした。

そこからの連想から生れた句だったのですが、
フランスパンという言葉が、引っぱってくるイメージは
読み手によってさまざまに違うんだと、頷くものがありました。

たしかに、フランスパンは豊かな世の中での食べ物ですね。






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球を打つ鬱鬱秋のフェアウェー   朱露

2009年10月16日 | Weblog

    ゴルフは楽しいという単純なものじゃない。
    飛ばない曲がるなどは大したことじゃない。
    問題は四人で作る「小世間」の暮らし方だ。
    居酒屋の反省会まで続くから事態は深刻だ。

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