575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

冷やかな指にちぎりしフランスパン   遅足

2009年10月28日 | Weblog
船団のえなみしんさドクターの診断です。

やせぎすのきれいな女性が、ちぎったフランスパンを
手にしている姿が浮かんできた。
考えてみると、「冷やか」は秋の季語。
季語的に解釈すると冷えている指だが、
「冷やかな指」には、理性的で、計算高い、
たとえば女性の1Tベンチャー社長の指のようなイメージがある。
となると、食事してるのはミッドタウンかもな~。

   (ありがとうございます。)


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落葉してピアノになったハイヒール   坪内稔典

2009年10月28日 | Weblog
え!?という句ですね。
秋、落葉の季節。そのなかをハイヒールが行く・・・・
すると、いつの間にかピアノに変わっていた!
そんなこと有り得ない。

無理に理屈をつけて読めば、ハイヒールの落葉を踏む音が
ピアノの曲に聞こえた・・・
これも余り有りそうもないこと。

    水中の河馬が燃えます牡丹雪   

これも坪内さんの句です。
これも実景としては有り得ない句です。

この句を読んだ、あるカメラマンがこう言ったそうです。
「ネンテンさんの句は言葉の風景なんですね。
現実にある風景ではなく、言葉がつくる風景ですね。」
これを聞いた稔典さんは、改めて自分の句に納得したそうです。

落葉して、の句も、言葉がつくる風景として
読むとどうでしょうかね?

 俳句と俳文「高三郎と出会った日」(坪内稔典)より

写真は白山スーパー林道の紅葉です。

                   遅足



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